子どもの自殺未遂の8割「誰にも相談せず」 感情の言語化が予防に
子どもの自殺未遂8割「相談せず」 感情の言語化が予防に

自殺未遂をした子どもの約8割が、死にたい気持ちを誰にも相談していないことが、東海大学医学部の三上克央教授(精神科)らの共同研究グループの調査で明らかになった。この研究結果は、子どもたちの自殺予防における新たな課題を浮き彫りにしている。

研究の概要

研究は2019年2月から2024年11月にかけて、東海大学医学部付属病院の高度救命救急センターに自殺未遂で搬送された10~17歳の患者100人(女性75人、男性25人)を対象に実施された。年齢別では10~13歳が13人、14~17歳が87人だった。

研究者らは通常の診療の一環として、患者本人や保護者から生活背景、通院歴、自傷行為歴、学校生活の状況、自殺未遂の動機、自殺念慮を相談した相手などについて詳細に聞き取り調査を行った。

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主な結果

  • 自殺未遂の前に死にたい気持ちを誰にも打ち明けていなかった子どもは76.0%に上った。
  • 家族に話せていなかった子どもは86.0%に達した。
  • 自殺の動機にあたる内容を日常的に相談できていなかった子どもも70.0%いた。
  • これらの割合は男性の方が高かったが、統計的な有意差は認められなかった。

専門家の見解

三上教授は「自殺未遂をする子どもには、感情や気持ちを言葉にできない子どもが多い。感情を言葉に出せるようにすることが自殺予防につながる可能性がある」と指摘する。また、「苦しみを言語化できない子どもたちに対して、周囲の大人がささいな会話から気持ちを引き出すことが重要だ」と述べている。

研究グループは、自殺予防には感情の言語化を促す支援が有効である可能性を示唆しており、今後の対策に役立てたいとしている。

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