JR留萌線、廃線前の銀世界をドローンで撮影…別れ惜しむ人々でにぎわう【北海道】
JR留萌線、廃線前の銀世界をドローンで撮影 (18.02.2026)

JR留萌線、廃線前の銀世界をドローンで捉えたノスタルジックな光景

豪雪地帯の北海道・北空知。上空からドローンで見渡すと、一面の銀世界に2本のレールがくっきりと浮かび上がっていた。深川駅(深川市)と石狩沼田駅(沼田町)を結ぶJR留萌線だ。雪深い北一已駅に到着する深川行き列車は、道内では数少なくなった歴史ある木造駅舎を背景に、ジオラマのようにノスタルジックな光景を広げている。全国から鉄道ファンが訪れ、最後の瞬間を写真に収めようとしている。

116年の歴史に幕を下ろす留萌線の歩み

留萌線は1910年(明治43年)に開業し、内陸で採掘された石炭などを留萌港へ運ぶ役割を担ってきた。しかし、戦後の炭鉱閉山や自動車の普及により利用者が減少。2016年に増毛―留萌駅間、2023年に留萌―石狩沼田駅間が段階的に廃止され、来月末には残された区間も廃止となり、116年の歴史に幕を下ろすことになる。

廃止を前に、駅は別れを惜しむ人々でにぎわっている。終着の石狩沼田駅では、週末になると多くの乗客が下車し、折り返しまでの短い時間を活用して写真を撮影したり、記念切符を購入したりする光景が見られる。駅そば店も盛況で、温かいそばを目当てに行列ができるほどだ。店頭に立つ上原亜砂美さん(49)は「残りわずかになったけれど、そばを目当てに来てくれる町民や旅行客との交流を楽しみたい」と笑顔で語る。

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地域おこし協力隊員の活躍と沼田町の魅力

子育てや定住への手厚い支援が評価され、雑誌の2026年版「住みたい田舎ランキング」(人口1万人未満の町)で総合1位を獲得した沼田町。地域おこし協力隊員の村上欣喜さん(29)は、同駅の窓口で切符の販売や駅舎内の清掃を担当する傍ら、クリスマスや正月には駅に集まって楽しめるイベントを有志らと企画し、思い出作りを演出してきた。

村上さんは「廃止は寂しいが、地域と一体になって廃線や駅を活用するなど、今後も町づくりに関わっていきたい」と語る。鉄道が姿を消しても、人が集まれる場所を作れるようアイデアを膨らませながら、最後の瞬間まで乗降客を見送り続けている。

木造駅舎と簡素なホームが残る沿線の風景

沿線には、木のぬくもりが感じられる秩父別駅や、簡素な板張りのホームと待合室が立つ北秩父別駅など、歴史を感じさせる駅舎が点在する。一部の列車は通過するため、石狩沼田方面の始発列車は午後4時台となるなど、廃線間近ならではのダイヤも特徴的だ。

ドローン撮影により捉えられた銀世界のレールは、廃線前の最後の輝きを象徴している。人々の別れを惜しむ声と共に、留萌線の記憶が地域に刻まれていく。

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