日本人の孤独感、40年で上昇傾向 青年期や女性で顕著に 中央大研究
日本人の孤独感、40年で上昇傾向 青年期や女性で顕著

「孤独」は世界的に非常に差し迫った重要な社会課題と言われるが、日本でも実際に悪化しているのか。中央大学の研究グループが日本国内で過去に実施された研究を分析したところ、約40年間にわたり孤独感が上昇していることを確認し、専門誌に発表した。

孤独感は単なる個人の主観的な感情ではなく、心身の健康リスクを高める可能性が指摘されている。世界保健機関(WHO)の報告書によると、世界の6人に1人が孤独感に悩み、年約87万人の死亡の原因となっている。WHOは、孤独と社会的な孤立を、解決を急ぐべき深刻な公衆衛生上の課題と位置づけている。

日本でも深刻化していると言われるが、長期的な変化はよくわかっていなかった。

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そこで研究グループは、孤独感を定量的に評価するための指標(UCLA孤独感尺度)を使って日本で1983~2023年に実施された81研究のデータ(計約5万人が回答)を統合して分析した。

その結果、平均値の推移をみると、孤独感は約40年間で長期的に上昇していることが統計的に確認された。

青年期(中学生~大学生)、成人期、老年期(65歳以上)にわけたところ、とりわけ青年期で上昇していた。全体的には男性の方が女性より孤独感が高い傾向が見られるが、年々の変化をみると女性で上昇傾向が確認できた。新型コロナウイルス感染の流行前に比べて流行中の方が孤独感が高かったことも確認できた。

社会環境の変化の影響について、研究グループは、少子高齢化や家族形態の変化、地域コミュニティの希薄化、インターネットやSNSの普及などが影響している可能性を指摘している。特に若年層では、オンライン上の交流が増える一方で、対面での人間関係が希薄になり、孤独感が強まっている可能性がある。

また、女性の孤独感上昇については、社会進出に伴う役割の増加や、従来のサポートネットワークの変化が背景にあるとみられる。

研究グループは「孤独感の長期的な上昇は、公衆衛生上の重大な課題であり、対策が急務だ」と強調している。

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