宇連ダムが完全に枯渇 貯水率0%で湖底から歴史的な橋が姿を現す
2026年3月17日、愛知県新城市にある豊川用水の水源、宇連ダムの貯水率がついに0%に達しました。これは2019年5月以来の深刻な枯渇状態で、東海地方を中心に気象庁が「30年に1度の少雨」と位置づける記録的な雨不足が長期化していることが直接の原因です。周辺地域の3月の累計降水量はわずか18ミリと、平年の1割にも満たない極端な状況が続いています。
干上がったダム湖底から沈んだ橋が出現
貯水率がゼロとなった宇連ダムでは、湖底が完全に露出し、ダム建設時に水没した橋の跡などがはっきりと姿を現しました。かつて地域の交通を支えていた構造物が、半世紀以上ぶりに日光を浴びる光景は、渇水の深刻さを物語っています。地元住民からは、かつての風景を思い起こさせる一方で、現在の水不足への不安の声が上がっています。
緊急措置として貯留水のくみ上げを開始
危機的状況を受けて、ダムを管理する水資源機構は、取水口より低い位置にたまった「貯留水」をポンプでくみ上げる緊急措置に踏み切りました。この対策は、1968年の運用開始以来、初めて実施されるもので、渇水対策の歴史的な一幕となりました。同時に、豊川用水では17日から節水対策がさらに強化され、水道用水で25%、農業・工業用水で45%という厳しい取水制限が導入されています。
農作物や市民生活への影響が拡大
記録的な少雨は、地域の農業にも深刻な打撃を与え始めています。野菜の生育が遅れ気味になるなど、農作物への直接的な影響が報告されており、今後の収穫量や品質への懸念が高まっています。さらに、市民生活においても、水不足による日常生活への制限や経済活動への悪影響が心配され、早期の降雨を願う声が強まっています。この状況は、気候変動に伴う水資源管理の重要性を改めて浮き彫りにしています。



