人口減少でごみ処理費が過疎地域で45%増、持続可能性に課題
人口減少でごみ処理費が過疎地域で45%増

連載「8がけ社会」の第1回は、人口減少が進む地域におけるごみ処理事業の持続可能性について考察する。朝日新聞の分析によると、全国で過疎地域に指定されている713市町村の住民1人当たりのごみ処理費が、2013年度から2023年度の10年間で45%増加したことが明らかになった。この背景には、人口減少によりごみの総量が減少しても、収集や焼却にかかる固定費を削減できない現状がある。さらに、施設の老朽化に伴う維持管理費の増加や物価高騰もコスト上昇に拍車をかけている。

ごみ処理費の増加実態

朝日新聞は、国立環境研究所から提供された全国1718市町村と東京23区のごみ処理費データを基に、2013年度と2023年度の変化を分析した。収集、焼却、施設維持管理にかかる費用を集計し、住民1人当たりの負担を算出した結果、過疎地域ほど処理費が急増している実態が浮き彫りになった。

全国平均と過疎地域の比較

2013年度から2023年度にかけて、全国平均の1人当たりごみ処理費は22%増加し、1万3321円(2023年度)となった。一方、過疎地域ではごみの総量が平均15%減少したにもかかわらず、1人当たり処理費は平均45%増の1万8471円に達し、10年間で5766円増加した。対照的に、人口が増加した241市町村と東京23区では、平均18%増の1万3259円と、増加幅は2039円にとどまった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

持続可能性への課題

専門家は、人口減少に伴いごみ処理インフラが過剰になりつつあると指摘する。過疎地域では、人口が減っても収集ルートや焼却施設の規模を縮小できず、固定費が住民一人ひとりに重くのしかかる構造がある。また、施設の老朽化による更新費用や、人件費・燃料費の高騰も負担を増大させている。

解決策の模索

この課題に対し、複数の自治体が協力する広域化や、ごみ収集の頻度見直し、有料化などの施策が検討されている。しかし、住民サービスの低下や負担増を伴うため、合意形成が難しい。本連載では、各地の取り組みを通じて、持続可能なごみ処理の在り方を探る。

(この記事は有料記事です。続きは有料会員限定となります。)

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ