中野サンプラザ、解体決定…2034年度に新複合施設を新設へ
東京都中野区は11日、再開発計画が白紙となった複合施設「中野サンプラザ」について、既存施設を解体し、2034年度を完成目標とする新たな複合施設を建設する方針を正式に表明した。区議会建設委員会において、区側が詳細な計画を説明した。一部の区民からは、区のランドマークであったサンプラザの改修と存続を求める声も上がっていたが、区は追加調査を行わない意向を明確に示した。
新計画の詳細とスケジュール
区が提示した新方針によれば、既存施設は完全に解体され、その跡地には以下の要素を含む複合施設が新設される。
- オフィススペース
- 3000~5000人規模の多目的ホール
- 商業施設
- 住宅
ホールについては、サンプラザが従来担ってきたポップな音楽コンサートをはじめ、多様な用途に対応できる設計が想定されている。当初の計画では2029年度の完成を目指していたが、新たなスケジュールでは、2026年度中に事業計画を改定し、2027年度に民間事業者を公募する。その後、2030年度に着工し、2034年度の完成を目指すという段取りだ。
改修要望への対応と背景
一部の区民からは、「サンプラザを改修して存続させてほしい」との声が寄せられていた。しかし、区側は調査費用が高額で、かつ長期間を要する可能性が高いとして、「追加調査は実施しない」と説明した。この判断について、区議会建設委員会では複数の委員から慎重な意見が相次いだ。
委員からは、「過去の計画失敗と同じ轍を踏まないようにしてほしい」や、「再度事業費が不足する事態が生じた場合の対応はどうするのか」といった注文が付けられた。区側はこれらの指摘を受け止めつつ、新計画の確実な推進を約束した。
施設の経緯と背景
中野サンプラザは老朽化を理由に2023年7月に閉館した。区は当初、跡地に高さ約250メートルの超高層ビルを建設する再開発計画を進めていた。しかし、工事費の高騰により総事業費が倍近くに膨らんだため、計画を撤回。昨年6月には事業者との協定を解除していた。今回の新方針は、こうした経緯を踏まえ、より現実的なスケジュールとコスト管理を重視したものとなっている。
新施設は、中野駅前のランドマークとしての役割を継承しつつ、現代的なニーズに応える複合機能を備えることが期待される。区は今後、詳細な設計や事業者の選定を進め、地域活性化につなげたい考えだ。



