帝国データバンク東京支社によると、電気自動車(EV)の充電事業を手がける「ミライズエネチェンジ」(東京都中央区)とその関連3社が、19日に東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請した。同日付で保全処分と監督命令が下されている。4社合計の負債額は約89億円に上る。
中部電力ミライズとエネチェンジの合弁で設立
同社は2025年1月、中部電力ミライズが51%、エネルギーテクノロジー企業の「ENECHANGE」(エネチェンジ)が49%を出資して設立された。エネチェンジが展開していたEV充電事業を承継し、全国の宿泊施設、商業施設、ゴルフ場などに設置された普通充電器を活用したEV充電サービスの提供を計画していた。
事業計画の頓挫と収益悪化
しかし、EVの普及が当初の想定を大幅に下回り、充電器の稼働率が低水準にとどまったため、十分な収益を確保できない状況に陥った。加えて、充電器設置コストの上昇も収益を圧迫し、2026年3月期の売上高は約9100万円にとどまり、約66億2300万円の当期純損失を計上した。
その後、固定費削減や追加資金調達を含む事業継続の模索を続けたが、5月20日以降に返済期限が到来する債務の返済めどが立たなくなり、民事再生手続きによる事業再建を選択した。
負債の内訳と今後の方針
保証債務を含む負債の内訳は、ミライズエネチェンジが約17億円、関連の「エネチェンジ EVラボ」が約24億円、「EV充電インフラ1号合同会社」が約23億円、「EV充電インフラ2号合同会社」が約25億円となっている。今後はスポンサーを募集・選定し、支援を受けながら事業継続を目指す方針だ。



