29日午後5時35分頃、名古屋市南区寺崎町の市道交差点で、横断歩道を渡っていた大石有記さん(36)と田中新さん(35)がマイクロバスにはねられ、搬送先の病院で死亡が確認された。バスはそのまま走り去り、約350メートル離れた駐車場で民家の壁にぶつかった状態で見つかった。
愛知県警南署は30日未明、運転していたアルバイトの男(85)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕した。男は「間違いない」と容疑を認めている。
事故前の異常な行動
バスは、男が勤務するスイミングスクール「名古屋スイミングクラブ」の送迎用で、生徒ら同乗者はいなかった。スクールによると、バスのドライブレコーダーには赤信号で交差点に進入する様子が映っていた。事故後も走行を続け、標識や民家などに衝突しており、同署が詳しい状況を調べている。
事故の約15分前には、現場手前の踏切で、遮断機が上がる前にバスが踏切内に進入したとの情報がスクールに寄せられていた。担当者が男に運転を中止するよう無線で連絡していたという。
運転手の経歴と再雇用の経緯
男は約20年前から同クラブでバス運転手として勤務。膝の状態が悪くなったため2022年1月に一度退職したが、代わりの運転手を確保できなかったことなどから、同クラブが再雇用していた。
警察は、男が高齢で健康状態に問題があった可能性も視野に、事故の詳しい原因を調査している。



