山口県岩国市が国に要望していた「飛行艇ミュージアム」の建設について、福田良彦市長は29日の定例記者会見で、建設を断念することを正式に表明した。このミュージアムは、米軍の空母艦載機移駐を受け入れる際の地域振興策の一環として、国に整備を要望していたものだ。
飛行艇ミュージアム構想の経緯
ミュージアムでは、退役して海上自衛隊第31航空群の格納庫に保管されている救難飛行艇US1Aの展示が想定されていた。この機体は、地域の歴史的・文化的価値が高く、観光資源としても期待されていた。
国からの回答と市の判断
しかし、今年4月に吉田真次防衛政務官が市役所を訪れ、「限りある財源を効果的に活用したい」として、国による整備は困難との結論を示した。これを受け、市も断念せざるを得なくなった。会見で福田市長は「これ以上誘致活動を継続しても実現可能性はほぼない。市単独の整備も難しい」と述べ、苦渋の決断を説明した。
今後の方針
市は、機体の部品の一部を市の博物館に展示する方針を示しており、完全な形での保存は断念するものの、何らかの形でUS1Aの記憶を後世に残す努力を続けるとしている。



