来年5月に奈良県吉野町の津風呂湖で開催が予定されていた生涯スポーツの国際大会「ワールドマスターズゲームズ(WMG)関西」のカヌー・スプリント競技について、県や町などで構成される県実行委員会は、競技の安全な実施が困難であるとして、開催を辞退することを決定した。
記録的少雨が影響
実行委員会の会長を務める山下真知事は29日の定例記者会見で、「吉野町では大会に向けて施設の整備を進めていたため、県としても非常に残念だ」と述べた。辞退の主な理由は、記録的な少雨の影響で、紀の川(吉野川)水系ダムの一つである津風呂ダムの水位が大幅に低下したことにある。
県実行委員会は国際カヌー連盟などと協議を重ねてきたが、例年通りの降雨があったとしても3レーンしか確保できず、連盟が求める最低6レーンの基準を満たす見込みが立たなかった。また、水位低下により水面までの斜面が急で距離が長くなり、選手がカヌーを担いで下りる際の安全面でも懸念があると判断した。
ダム水位は平時より8メートル低下
町などによると、同ダムでは2月頃から県内の水不足に伴う放水が続き、水位が急激に低下。29日時点では平時より約8メートル低い状態となっている。
一方、県広域水道企業団は29日、大滝ダム(川上村)の貯水量が改善したとして、3月末から実施していた給水制限を解除した。これを受け、県は同日、県渇水対策本部を解散した。
大会の関西組織委員会には22日の総会で辞退を決定し、同日書面で申し入れた。



