総務省行政評価局は13日、大規模災害発生時に行政が民間の賃貸住宅を借り上げ、被災者に無償で提供する「みなし仮設住宅」に関する調査結果を公表した。調査の結果、南海トラフ巨大地震や首都直下地震といった大規模地震の発生が想定されている自治体の一部において、被災者が早期に入居できる契約方式について、マニュアルなどで具体的な事務手順が整理されていない実態が明らかになった。
早期入居を阻む手続きの壁
内閣府が定める標準的な手順では、被災者、物件所有者、自治体の三者が契約を結んだ後に入居するのが原則となっている。しかし、この方式では手続きに時間がかかり、被災者の迅速な住まいの確保が難しくなるケースがある。一方、被災者と物件所有者が先に契約を結び、後から自治体が加わる方式は、手続きが簡略化され早期入居が可能だが、現行の要領では例外的な扱いにとどまっている。
総務省の指摘と改善要求
総務省行政評価局は、早期入居が可能な契約方式の導入が進んでいない背景として、自治体側の事務手順の未整備や、制度の認知不足を指摘。同局は内閣府に対し、早期入居に対応した契約方式の成功事例を全国の自治体に提供し、事前準備を積極的に促すよう通知した。
この調査結果は、今後の大規模地震に備えた防災対策の一環として注目される。総務省は、自治体が事前に準備を整えることで、災害発生時の被災者支援をより迅速かつ効果的に行えるよう期待を寄せている。



