高市首相が憲法9条の制約をトランプ氏に説明 茂木外相は機雷掃海の可能性示唆
トランプ米大統領が日本を含む各国に要求していたホルムズ海峡への艦船派遣をめぐり、高市早苗首相が日米首脳会談の際、自衛隊派遣には憲法9条の制約があると伝えていたことが明らかになった。会談に同席した茂木敏充外相は、停戦後の自衛隊による機雷掃海の可能性に言及した。
首脳会談でのやり取り
日本政府によると、トランプ大統領は現地時間3月19日(日本時間20日)の日米首脳会談で、事実上封鎖されているホルムズ海峡の航行安全確保に向け、日本を含む各国に貢献を要請した。これに対し、高市首相は日本の法律の範囲内で可能な対応を行うと応じたという。
茂木外相は3月22日のフジテレビ番組で、「具体的にこれはできる、できないという話はしていない」と前置きしつつ、「日本には法律的にできることと、できないことがあることをきちんと説明し、トランプ氏もうなずいていた」と明かした。
首相の説明は「もともと憲法9条があり、その下で様々な事態認定がある。そういったことも含めて日本には制約がある」との趣旨だったとされる。トランプ大統領は日本の説明に一定の理解を示したとみられるが、欧州諸国や中国、韓国などに対し、ホルムズ海峡への関与を引き続き求めている。
茂木外相が機雷掃海の可能性に言及
自衛隊派遣の可能性について、茂木外相は同番組で「日本の機雷除去技術は世界でも最高水準だ。停戦状態になり、機雷が航行の障害になっている場合、検討することになる」と述べた。これは、戦闘行為が終結した後の機雷掃海任務に自衛隊が参加する可能性を示唆する発言として注目されている。
また、会談中の議論について茂木氏は「アラスカ産原油の輸出倍増と日本の投資拡大について話し、トランプ氏にかなり響いていた」とも語った。経済面での協力が安全保障問題と並行して議論されたことがうかがえる。
重い課題を背負った高市政権
今回の首脳会談は「最悪の展開」ではなかったとされるものの、高市首相には重い宿題が残された。憲法9条の制約を前提としつつ、国際社会が求める日本の役割をどう果たすかという難しいバランスが求められている。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送の要衝であり、その安全保障は日本経済にも直結する重要課題だ。政府関係者は「日本の立場を明確に説明できた意義は大きい」と評価する一方で、今後の具体的な対応策については慎重な検討が続くとみられる。
トランプ政権は同盟国への貢献要求を強めており、日本としては憲法の枠組みを守りつつ、国際的な責務をどう果たすかという難しい課題に直面している。今後の展開によっては、集団的自衛権の行使や自衛隊の活動範囲に関する国民的議論が再燃する可能性もある。



