東京都豊島区は4月27日、大規模災害時に帰宅困難者に対して一時避難所の開設情報などを迅速に伝えるため、区内に本社や店舗を構える民間事業者6社とデジタルサイネージを活用した情報提供に関する協定を締結した。
協定の背景と目的
この取り組みは、豊島区が設ける「区民による事業提案制度」で採択された事業の一環であり、サンシャインシティなどが提案した。豊島区では、首都直下地震などの大規模災害時に、池袋駅周辺で2万6千人以上の帰宅困難者が発生すると想定されている。帰宅困難者が駅前に殺到し道路を塞ぐことで、救助や救命活動に向かう緊急車両の通行を妨げる危険性がある。実際、東日本大震災時には1万人以上が駅前で滞留し、救急車両が通行できない事態が発生した。
具体的な情報提供内容
駅周辺の6か所に設置されたデジタルサイネージには、以下の情報が表示される。
- その場に留まるよう促すメッセージ
- 一時避難施設の開設情報
- 区の防災ポータルサイトに接続するQRコード
表示言語は日本語、英語、中国語、韓国語の4言語に対応。これにより、駅前の滞留を防ぎ、避難者を安全に誘導することを目指す。
区長のコメント
高際みゆき区長は「正しい情報を素早く発信できるようになった。今後は案内できる情報を増やすなど、内容をさらに充実させたい」と述べている。
この協定により、災害時の情報伝達手段が強化され、帰宅困難者の安全確保と緊急車両の円滑な通行が期待される。豊島区は今後も民間事業者との連携を深め、防災対策の向上に努める方針だ。



