静岡県内で過去5年間に327件のながら運転事故 スマホ画面注視が4割を占める
車やバイクの運転者が走行中にスマートフォンや携帯電話を使用したことが原因で発生した人身事故が、静岡県内において過去5年間で合計327件に上ることが、県警察への取材によって明らかになりました。いわゆる「ながらスマホ」による事故が顕著に増加しており、深刻な社会問題となっています。
三重県の死亡事故でもスマホ使用が疑われる
今年3月に三重県亀山市の新名神高速道路で発生した悲惨な事故では、静岡県袋井市の親子5人を含む6名が死亡しました。この事故では、乗用車に追突した大型トラックの女性運転者が、三重県警察の調査に対し「スマホを見ていた」と供述していると伝えられています。この事例は、ながら運転が如何に重大な結果を招くかを如実に示しています。
年間50~70件の事故が継続的に発生
静岡県警察によれば、ながら運転による人身事故は2021年から2025年までの5年間、県内で毎年50件から70件程度発生し、累計で327件に達しました。事故の内訳を詳細に見ると、以下のようになっています。
- 2022年から2024年にかけて、死亡事故が毎年1件ずつ発生
- 重傷を負う事故が17件記録
- 軽傷事故は307件と大多数を占める
特に注目すべきは、事故原因の約40%以上が、動画視聴や地図アプリの確認など、スマートフォンや携帯電話の「画面」を注視していたことによるものでした。一方、通話中に発生した事故は全体の1割以下に留まり、画面操作の危険性が際立っています。
ながら運転は死亡リスクを2.3倍に高める
さらに驚くべき統計として、スマートフォンや携帯電話を使用中に事故を起こした運転者が死亡する割合は、使用していない場合と比較して約2.3倍も高いことが判明しました。この数字は、ほんの一瞬の油断が命取りになる可能性を強く示唆しています。
県警が運転集中を強く呼びかけ
静岡県警察交通企画課の渡辺淳次席は、この状況について強い懸念を表明しています。「運転中にスマートフォンに視線を落としたほんの一瞬の間に、車両は想像以上に前方へ進んでしまいます。たとえ短い時間であっても、運転中は運転のみに集中することが絶対に必要です」と述べ、全てのドライバーに対して安全運転を徹底するよう訴えかけました。
ながら運転は、自分自身だけでなく、同乗者や他の道路利用者の命をも脅かす重大な違反行為です。静岡県内で続発する事故を受けて、改めて運転中のスマートフォン使用の危険性が浮き彫りとなりました。県警察では今後も啓発活動を強化し、悲惨な事故の防止に努めていく方針です。



