鹿児島県警がSNS型投資詐欺の実態調査、約6割が「自分はだまされない」と回答
鹿児島県警は、うそ電話詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の被害者や相談者を対象に実施したアンケート調査の結果をまとめた。調査によると、約6割の回答者が「自分はだまされない」と考えていたことが明らかになった。しかし、詐欺被害は過去最悪のペースで推移しており、県警は市民に対し、強い警戒を呼びかけている。
「本当にお金が入ったので信じてしまった」59歳女性の被害体験
昨年11月、SNS型投資詐欺で約40万円をだまし取られた鹿児島県内の女性(59)は、伏し目がちに体験を語った。きっかけは、動画共有アプリ「TikTok」で流れてきた「お金が増える」とうたう広告を閲覧したことだった。
「高橋」と名乗る人物からLINEで連絡があり、動画を見てそのスクリーンショットを送ることで報酬が得られる「業務」を紹介された。女性は半信半疑で指示に従うと、150円相当の送金があり、「本当にお金が入ったので信じてしまった」と振り返る。
投資を装ったアプリに誘導され、約40万円を振り込み
その後、「もっと稼げる業務がある」などと誘われ、チャットグループに参加。言われるがままに投資を装ったアプリをダウンロードした。「振り込むと金が増える」とのメッセージのやりとりや、アプリ上に表示される株価のチャートのような図を見て、「投資やFXのようなもの」と思い込み、指定された口座に約20万円を振り込んだ。
後日、出金しようとすると違約金や手数料名目でさらに約20万円の振り込みを求められた。支払いに応じたが、出金はできず、不審に思い県警などに相談して被害が発覚した。
家族に言えぬ悔しさ、借金返済にアルバイト
被害に遭ったことは「心配をかけたくない」と家族には言い出せないままだという。女性は、この春に小学校に入学する孫の祝い金や、病気がちな飼い犬の病院代などで出費がかさむ中、だまし取られた約40万円のうち、約30万円は知人などに借りて用立てた。仕事の傍ら、休日にアルバイトをして少しずつ返済している。
女性は「頑張って稼いできたお金が流れてしまった。SNSは便利な反面、こんな被害に遭うなんて」と悔やんでいる。県警は、SNSを利用した詐欺の手口が巧妙化しているとして、不審な勧誘には応じないよう注意を促している。



