リニア静岡工区着工へ住民説明会スタート、JR東海が大井川流域で順次開催
リニア静岡工区着工へ住民説明会開始、JR東海

リニア中央新幹線の静岡工区着工に向けて、JR東海は26日、静岡市内で環境対策などを紹介する住民説明会を初めて開催した。大井川流域の10市町でも6月にかけて順次説明会を実施する。静岡県の鈴木康友知事は、関連自治体の住民理解などを踏まえ、着工容認の可否を判断する方針だ。

説明会の概要と参加者の反応

説明会は、静岡県とJR東海が環境保全策などに関する「全28項目の対話」を3月末に完了したことを受けて開かれた。会場にはパネルや模型が展示され、南アルプスのトンネル工事に伴う湧水や発生土への対応、生物多様性の保全措置などが説明された。JR東海の社員が来場者に個別対応し、県の担当者も同席して疑問に答えた。JR東海によると、市民ら120人が訪れた。

参加した静岡市駿河区の無職男性(70)は「工事による影響は10年後、100年後に出てくるかもしれず、その不安は残った」と話した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

今後の説明会スケジュール

大井川流域10市町での説明会は、29日に掛川市で始まり、最終回は6月20日に川根本町で開催される予定だ。

市民団体の動き

説明会前には、市民団体「南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク静岡」の20人超が、大井川流域の市町議会への説明会実施などを求める要望書を持って詰めかけた。提出方法を巡ってJR東海側と折り合わず、団体の代表が要望書を会場に向かって読み上げた後、非公開の場でJR側に渡した。

別の市民団体「大井川の水を守る62万人運動」も26日、国、県、専門家、JR東海が一堂に会した住民説明会を県主導で開くことを求める要望書を県に提出した。

断層調査の結果発表

JR東海は26日、南アルプストンネル工事に関連し、静岡県境に近い山梨県内で実施した地下断層の掘削調査(コアボーリング)で、明確に断層と判断できる地層は採取されなかったと発表した。県境付近には大量のトンネル湧水を発生させる恐れのある断層が想定されていたが、今回は存在が確認されず、湧水量も少なかった。調査はリニアが通る本坑に先立って掘り進めている先進坑から斜め下方向に実施し、断層が想定されていた40メートル先を超える60メートル先まで調べた。

JR東海は7月以降、先進坑の先端から掘り進める方向に向けた水平ボーリング調査を実施し、静岡県内の地層や湧水の状況を確認する予定だ。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ