送金バイト規制と架空名義口座導入 犯罪収益移転防止法改正案が閣議決定
送金バイト規制と架空名義口座導入 改正案閣議決定

送金バイト規制と架空名義口座導入 犯罪収益移転防止法改正案が閣議決定

犯罪の被害金を口座間で動かす「送金バイト」への規制や、警察官が闇バイトに応募して犯罪グループに架空名義の口座を提供する新たな捜査手法の導入を柱とする、犯罪収益移転防止法の改正案が3日、閣議決定されました。これは、犯罪で得た金をわかりづらくする資金洗浄(マネーロンダリング)対策の一環として、口座の譲渡への罰則も強化するものです。警察庁は、現在開催中の特別国会での成立を目指しています。

送金バイトの実態と法の抜け穴

送金バイトは、SNSで募集され、応募者が自分の口座に振り込まれた被害金を別の口座に移し、その対価として報酬を得る仕組みです。口座の譲渡自体は既に同法で禁止されていますが、口座間の送金を有償で請け負う行為は、法の抜け道となっていました。

警察庁の調査によると、口座番号を教えて送金をさせる送金バイトは、2023年から2024年にかけて約100件確認されています。具体的な事例として、60代の男性が24年にSNSで知り合った外国人の依頼で自分の口座番号を伝え、振り込まれた金を暗号資産などに換えて指定の口座に複数回移した見返りとして、計5万円を得たケースなどがありました。

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改正案の主な内容と罰則強化

今回の改正案では、こうした口座間の送金を有償で依頼する行為や請け負う行為を明確に禁止し、違反者には2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金を課すことが盛り込まれています。

さらに、口座の譲渡への罰則については、現行の「1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」から3年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金へと大幅に引き上げられます。これにより、犯罪収益の移転をより強力に防ぐ狙いがあります。

新たな捜査手法「架空名義口座」の導入

警察庁は、改正案に被害金の回収を見据えた新たな手法も盛り込みました。金融機関と協力して架空の名義の口座を用意し、警察官が闇バイトなどに応募して犯罪グループ側に提供するものです。被害金がその口座に入った時点で凍結するなどして回収する仕組みで、犯罪組織への直接的なアプローチが可能となります。

この「架空名義口座」の運用により、従来の捜査では難しかった資金の流れの追跡や早期の被害回復が期待されています。警察庁は、社会の変化に対応した捜査体制の強化を図り、詐欺やマネーロンダリングなどの犯罪抑止に力を入れる方針です。

全国銀行協会では、口座の売買が犯罪であることを訴える啓発動画をウェブサイトで公開しており、一般市民への注意喚起も進められています。改正案の成立後は、より効果的な防止策が実施される見込みです。

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