独協学園、大学譲渡交渉で現金授受や接待 第三者委設置
独協学園、大学譲渡交渉で現金授受や接待 第三者委設置

学校法人独協学園(埼玉県草加市)が運営する姫路独協大学(兵庫県姫路市)の譲渡交渉をめぐり、現金の受け取りや会食接待が行われていた問題で、同法人が第三者委員会を設置し、調査を開始したことが複数の学園関係者への取材で明らかになった。

経営難の大学譲渡、交渉過程で不正の疑い

姫路独協大学は1987年に開学し、医療保健学部や看護学部などを擁するが、少子化の影響で学生数が減少。2025年5月時点で学部生の収容定員1820人に対し、在籍者は816人にとどまり、年間の赤字は約10億円に達していた。

経営難を受けて、学園は2024年2月、元警察官僚個人と大学譲渡の基本合意を締結。当時の計画では、1年半以内に新たな学校法人を設立し、その理事長に元官僚が就任する予定だった。実際の交渉は、学校法人の経営や合併・買収に詳しいとされる男性が窓口となり、学園とのやり取りを担当した。しかし、1年半が経過しても新法人は設立されず、2025年9月に基本合意は解除された。

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内部調査で発覚した現金授受と接待

その後の内部調査で、交渉を担当した学園の理事が、男性から現金数十万円を受け取っていたことが判明。理事は「断りきれなかったが、返すつもりだった」と説明し、合意解除後に「上乗せして返金した」としている。また、同理事を含む学園幹部数人が、男性から繰り返し会食接待を受けていたこともわかり、これらの費用についても返金されたという。

独協学園は朝日新聞の取材に対し、「調査中であり、現時点での回答は差し控える」と文書で回答。一方、交渉窓口となった男性は、窓口役を務めたことを認めたものの、対面取材には応じなかった。

元警察官僚の関与

基本合意を結んだ元警察官僚は、2022年に安倍晋三元首相が奈良県内で銃撃された事件当時の県警本部長で、翌月に辞職している。彼は取材に対し、「私を支えてくれている知人に頼まれた。知人と話を進めてきただけで、男性とは面識がない。接待や現金の話も見聞きしたことはない」と述べている。

学園は第三者委員会を設置し、事実関係の詳細を調査している。少子化による経営難が深刻化する中、大学譲渡をめぐる不透明な金銭の動きや接待が明らかになり、教育機関としての信頼が問われている。

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