中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の全基停止から2026年5月14日で15年となるのに合わせ、中日新聞は静岡県と県内全35市町の首長、計36人にアンケートを実施した。
規制委の審査、15人が「不十分」
浜岡原発の再稼働審査を巡るデータ不正問題では、原子力規制委員会は外部通報があるまで不正を見抜くことができなかった。アンケートで規制委の審査の在り方の是非を尋ねたところ、15人の首長が「不十分だと考える」と回答。「十分だと考える」を選んだ首長はおらず、「規制の穴」を突かれないような見直しを求める声が相次いだ。
規制委の審査は原子力事業者が提出した資料に基づいて進み、「不正はない」という前提で成り立っている。各首長には「十分」「不十分」「その他」の選択肢で尋ね、理由などを記述式で聞いた。
31キロ圏内の首長からも指摘
広域避難計画の策定が必要な浜岡原発から31キロ圏内11市町を見ると、7人が「不十分」と回答した。磐田市の草地博昭市長は「審査の枠組みがデータ不正操作の温床となったことは否めない」と指摘。掛川市の久保田崇市長は「(不正を)外部通報があるまで把握できなかったことは、チェック体制の限界を示している。事業者任せにしない厳格な仕組みが必要」と求めた。
地元・御前崎市の下村勝市長は「その他」を選んだが、「不正が入り込まないように審査の進め方の見直しを求めたい」と答えた。鈴木康友知事も「その他」を選び「現時点で判断できる状況にない」とした。
今回のアンケート結果は、原子力規制委員会の審査体制に課題があることを浮き彫りにした。中部電力への信頼回復も含め、今後の対応が問われている。



