外食業で働く外国人の受け入れを政府が4月に停止し、岩手県内の外食業者にも衝撃が走っている。地域の人口が減る中、人手の確保は難しく、経営者からは「地方の実情を分かっているのか」との声も上がる。
「日本人だけでは無理」経営者の悲痛な訴え
「もう日本人だけで商売は成り立ちません。国は分かっていない」――北上市で180席と80席の海鮮居酒屋2店舗を営む展勝閣の谷彰悟社長(48)は訴える。20代を中心とした6人のミャンマー人が、調理や配膳に活躍している。60代後半の料理長の引退を見据えて来年度、外国人の雇用を増やすつもりだった。
政府の突然の決定に現場は困惑
国は4月13日、人手不足の19産業分野で即戦力として受け入れる在留資格「特定技能1号」のうち、外食業分野について、新規の申請受け付けを止めた。5月に受け入れ上限の5万人に達する見込みとなったためだ。再開の基準は明確には示されていない。
谷さんは外国人の雇用に踏み切った背景について、地元の人口減少と若者の流出が深刻で、日本人だけでは十分な労働力を確保できない現状があると説明する。特に調理や配膳といった業務は、外国人従業員の助けがなければ回らないという。
政府の突然の決定に、経営者からは「なぜこれほど急なのか」「地方の実情を無視している」と不満が相次ぐ。再開の見通しが立たない中、今後の経営計画に大きな影響が出ることは避けられない。
外食業界では、人手不足を背景に外国人材の活用が進んでいたが、今回の停止措置でその流れが途絶える可能性がある。特に地方の中小規模の飲食店にとっては、死活問題となりかねない。



