名古屋強盗殺人事件、32歳女性に無期懲役判決 貴金属7千万円超奪取
名古屋強盗殺人、32歳女性に無期懲役判決 (06.03.2026)

名古屋強盗殺人事件、32歳女性に無期懲役判決 貴金属7千万円超奪取

名古屋地方・高等裁判所は2026年3月6日、名古屋市のマンションで2023年11月に発生した強盗殺人および死体遺棄事件の裁判員裁判において、無職の内田明日香被告(32)に無期懲役の判決を言い渡しました。入江恭子裁判長は、被告が奪った金品をホストクラブなどで散財し、自身の欲望を満たすために殺害した動機を「身勝手極まりない」と厳しく非難し、検察側の求刑通り無期懲役を宣告しました。

事件の詳細と裁判の経緯

事件は2023年9月29日、名古屋市のマンション一室で発生しました。内田被告は、住民の男性(当時42歳)の首を絞めて殺害し、現金約80万円および指輪など約1380点(約7400万円相当)の貴金属を奪取しました。その後、同年10月4日までに遺体を部屋のクローゼットに遺棄したとされています。裁判では、弁護側が男性の死因は不明であり、被告は男性から頼まれて首を絞めただけだと主張し、強盗殺人罪の成立を否定しました。

しかし、判決は遺体を解剖した医師の証言に基づき、首を圧迫されたことによる窒息死の可能性が高いと判断しました。さらに、当時男性宅で一緒に行動していたのが内田被告だけだったことや、男性宅を出た直後に貴金属を売却していた事実から、被告が金銭目的で殺害に及んだと指摘しました。これにより、強盗殺人罪が成立すると認定されました。

死体遺棄罪に関する認定

死体遺棄罪に関しては、検察側が当初、ホストクラブの元店員の男性(無罪確定)と共謀して遺棄したと主張していましたが、公判中に被告の単独行為とする予備的訴因を追加しました。判決は、元店員が男性宅に滞在していた時間が短かったことなどから、その関与を否定し、内田被告が単独で遺棄行為を行ったと認定しました。この点でも、被告の責任が明確に示されました。

入江裁判長は判決理由で、「被告は奪った金品をホストクラブなどで浪費し、自己の欲望を優先させた動機は極めて身勝手である」と強調し、社会への影響の重大さを考慮して無期懲役を科す必要性を述べました。この判決は、強盗殺人事件の厳しい実態を浮き彫りにし、司法の厳格な対応を示すものとなりました。

事件は地域社会に大きな衝撃を与え、安全対策の見直しを促す契機ともなっています。裁判を通じて、被害者遺族の悲しみと社会の正義が追求され、今後の類似事件防止への教訓として注目されています。