郵便物を回収する「取集業務」の委託をめぐり、日本郵便の元主任が特定の業者に便宜を図った疑いで逮捕された事件で、元主任が少なくとも43郵便局分の発注を担当し、うち31局分は入札不調となり、約10業者と個別に契約額を決めていたことが捜査関係者への取材でわかった。
前任者と比べ入札不調4倍超、契約額3億円増
前任者の担当時と比べ、入札不調は4倍超、契約額は計3億円超増えたという。警視庁は、入札不調後に随意契約へ移る仕組みが悪用され、最終的に業者と個別に高額な契約が結ばれていた可能性もあるとみて調べている。
元主任を加重収賄容疑で逮捕
警視庁は20日、日本郵便東京支社の元主任、米田伸之容疑者(37)=今年4月に懲戒解雇=を日本郵便株式会社法違反(加重収賄)容疑で逮捕した。容疑は、都内の4郵便局の取集業務の委託をめぐり運送業者「ハルキエクスプレス」(東京)に便宜を図り、見返りとして東京ディズニーリゾートのツアー代などを受け取ったというもの。
入札不調後の随意契約を悪用
入札は、落札者が出ずに不調になると、予定価格に最も近い額を提示した業者と個別に契約(随意契約)を結ぶ仕組みだった。元主任は2025年2月の4局分の入札で、参加業者が事前に示した原価額を下回る予定価格を設定し、あえて落札者が出ないようにしたとみられる。ハルキ社側には、予定価格に関する非公表情報を漏らし、予定価格に最も近い額を提示させることで、同社と随意契約を結んだ疑いがあるという。
4局分の契約額は予定価格を上回る
この4局分の契約額は、予定価格を上回る高額だったとみられ、警視庁はさらに詳しい実態を解明する方針。



