名古屋女性殺害事件、夫が安福久美子被告に1億2000万円賠償請求へ…20年経過も「判例勝ち取りたい」
名古屋女性殺害、夫が被告に1億2000万円賠償請求へ (07.03.2026)

名古屋女性殺害事件、夫が安福久美子被告に1億2000万円の賠償請求へ

1999年11月に名古屋市西区のアパートで発生した女性刺殺事件で、被害者の高羽奈美子さん(当時32歳)の夫である悟さん(69歳)と長男の航平さん(28歳)が、殺人罪で起訴された安福久美子被告(69歳)に対して、計約1億2000万円の損害賠償を求める民事訴訟を名古屋地方裁判所に起こすことが明らかになった。悟さんが3月7日、報道陣の取材に応じてこの方針を表明した。

事件の概要と長年の経緯

起訴状によれば、安福久美子被告は1999年11月13日、アパートの一室で高羽奈美子さんを刃物のようなもので複数回刺して殺害したとされている。事件後、長年にわたって容疑者が逮捕されない状況が続き、悟さんは現場保存のためにアパートを25年以上借り続け、2000万円以上を支出してきた。昨年10月になってようやく安福被告が殺人容疑で逮捕され、今月起訴された経緯がある。

20年経過後の賠償請求の法的課題

民法では、不法行為から20年が経過すると損害賠償の請求権が消滅すると規定されている。しかし、権利行使できない原因が加害者の不法行為にある場合にこの規定を適用することは「正義・公平の理念に反する」として、賠償責任を認めた司法判断が複数存在する。悟さんは今回の訴訟で、この点を強く主張する方針を示している。

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刑事事件において殺人罪の時効が撤廃されていることを踏まえ、悟さんは「賠償請求できる相手も分からなかったのに、民事では20年で請求権を切るというのは正義に反する」と指摘。さらに、「全国の未解決事件の遺族が、事件が解決した時に賠償請求できるという判例を勝ち取りたい」と語り、訴訟の意義を強調した。

今後の展開と社会的影響

この訴訟は、長期間未解決だった事件の遺族が、加害者とされる人物に対して民事賠償を求める異例のケースとして注目を集めている。裁判では、20年経過後の請求権の有効性が争点となる見込みで、司法判断が他の類似事件にも影響を与える可能性がある。悟さんと航平さんは、4月までに正式に訴訟を提起する予定で、名古屋地裁での審理が開始される見通しだ。

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