人材サービス大手のパソナグループは、2026年6月1日、軟骨伝導技術を用いた音響機器の開発・販売を手がけるCCHサウンド(京都府精華町)を連結子会社化したと発表した。社名は「パソナCCHサウンド」と改め、本社を大阪市に移転。昨年の大阪・関西万博で試験導入した「耳にやさしい」イヤホン技術の本格普及を目指す。
軟骨伝導とは
軟骨伝導は、耳の周囲の軟骨を振動させて音を伝える仕組みで、奈良県立医科大学の元教授である細井裕司氏が2004年に発見した。骨伝導のように頭部に端子を押し付ける必要がなく、耳の穴を塞がないため、周囲の音も聞こえるのが特徴。音漏れが少なく、音量を大きくしなくても聞き取りやすいため、難聴になりにくいとされている。
CCHサウンドの役割
CCHサウンドは細井氏が創業し、軟骨伝導技術の特許を管理。自社製品の開発も行い、万博のパソナ館ではスタッフの連絡用にイヤホンを提供した。その実績を受け、2025年11月には有線イヤホンを一般向けに発売している。
パソナの戦略
パソナは子会社化により、軟骨伝導技術の普及を加速させる。具体的には、製品開発の強化や販路拡大を図り、聴覚に優しいイヤホンを広く市場に浸透させる方針だ。パソナグループは人材サービスだけでなく、テクノロジー分野にも積極的に投資しており、今回の子会社化もその一環と位置づけている。
軟骨伝導イヤホンは、難聴予防や安全性の面から注目を集めており、今後の市場拡大が期待される。パソナは、この技術を活用し、新たなビジネスチャンスを創出するとともに、社会貢献にもつなげたい考えだ。



