高校生のデートDVとSNS性暴力 深刻化する若年層の被害実態
2026年3月20日、交際相手を追い詰め、デジタル性暴力にもつながるデートDVが若年層で問題となっている。各地の学校でデートDV講習に取り組む一般社団法人アウェアの志堅原郁子副代表へのインタビューから、当事者の心理と周囲の支援策を探る。
デートDVの本質 支配とコントロールの暴力
デートDVとは、交際相手を支配し、思い通りにコントロールする暴力行為である。志堅原氏は、暴力が殴る蹴るだけではなく、「彼女なのに何でこうしてくれないの?」といった柔らかい言葉で役割を押しつけ、自己決定権を奪う行為も含まれると指摘する。これは性的少数者のカップルでも発生し、上下関係の中で支配のために使われる全ての行為が該当する。
子ども特有のジェンダー規範の影響
配偶者間の暴力と同様の支配構造を持つが、子どものデートDVではジェンダー規範の影響が顕著に表れる。大人の場合、経済力や社会的地位が力関係に影響するが、子どもはこれらの要素が小さく、「彼氏だから」「彼女だから」という意識が強く働く。また、子どもは住む場所や人間関係を変えることが難しく、別れる恐怖と別れない恐怖の板挟みになり、日々を生きるのが精いっぱいになる状況が生まれやすい。
スマートフォンとSNSを利用したデジタル性暴力の拡大
スマートフォンやSNSの普及により、デートDVはデジタル性暴力へと拡大している。交際相手からのメッセージや画像の要求がエスカレートし、断れない状況に追い込まれるケースが増加。志堅原氏は、初期段階では断れても、関係が深まるにつれて拒否が難しくなる心理的プロセスを説明し、早期の介入の重要性を強調する。
周囲ができる支援策 具体的な行動指針
デートDVの被害者を支援するためには、周囲の適切な対応が不可欠である。志堅原氏は以下の点を提案する。
- 被害者を責めず、話を傾聴する姿勢を持つこと。
- 「別れなさい」と安易に促さず、安全な選択肢を一緒に考える。
- 学校や専門機関との連携を図り、長期的なサポートを提供する。
これらの対策により、被害者が孤立せず、回復への道筋を見出せる環境づくりが求められる。デートDVは個人の問題ではなく、社会全体で取り組むべき課題として、教育現場や家庭での啓発活動が急務となっている。



