高齢化で介護職員不足深刻、県が有償ボランティア活用へ 新たな担い手確保策
高齢化で介護職員不足、県が有償ボランティア活用へ

急激な高齢化が進む中で、介護職は社会機能の維持に欠かせない「エッセンシャルワーカー」として重要な役割を担っている。しかし、人手不足が長年にわたり指摘されており、現場でのさまざまな業務を担う人材の裾野を広げ、持続可能な介護サービスの提供につなげることが喫緊の課題となっている。

県内の介護職員不足の現状

県によると、県内の介護職員数は近年、3万2千人から3万3千人台で推移している。しかし、利用者は年々増加することが確実視されており、2030年度には介護サービスの需要に対して約3300人の職員が不足すると見込まれている。さらに、団塊ジュニア世代が65歳以上となる2040年度には、不足する職員数は約7500人に達すると推計されている。

有償ボランティアのマッチング導入

このような状況を受け、県は民間事業者が展開する介護や福祉に特化したマッチングサイトを活用し、施設と有償ボランティアを結び付ける新たな取り組みを開始する。本年度は郡山市と白河市の事業所を対象に、身体介助以外の清掃や配膳、レクリエーションなどを担当するボランティアを募集する。参加者には事業所から一定の謝礼が支払われる仕組みだ。

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このマッチングの取り組みは全国24自治体で導入されており、約1万3千人のボランティアが登録している。参加者が介護に興味を持つきっかけとなっているという。県は、ボランティアを通じて高齢者の介助にやりがいを感じ、介護を就職先や第二の人生の活躍の場として選ぶ人が増えるよう、積極的な利用を呼びかけたいとしている。

職員負担軽減と意識改革

有償ボランティアが継続して施設の行事などに関わることは、介護職員が身体介助などの専門業務に集中できる環境づくりに有効だ。マッチングを利用する施設には、職員が担うべき業務とボランティアに任せる業務を明確に切り分け、職員の負担軽減を図る意識改革のきっかけとしても活用してほしいと県は期待を寄せている。

担い手不足の背景と対策

担い手不足の背景には、核家族化の進行により高齢者との同居経験がない若年層が多く、介護への関心が低いことも影響している。近年は情報通信技術(ICT)の導入により職場環境の改善が進んでいるが、その実態はあまり知られていない。県は学校教育や交流サイト(SNS)などを通じて、介護職の重要性や魅力を積極的に発信する必要があると指摘している。

外国人材の受け入れ拡大

県内では外国人材の受け入れも進んでいる。社会福祉分野全体で、2024年10月時点では551人だったが、2025年10月には680人に増加した。県は事業者が外国人材を受け入れる際の経費の一部を補助する制度を設けており、人材確保の選択肢の一つとして事業者の取り組みを後押ししている。

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