精神障害者を多職種で支援するACTプログラム、金沢拠点で1年を迎える
精神障害者支援ACT、金沢で1年 ピアサポーター活躍

精神障害者の自立を支える多職種チーム、金沢拠点で活動1年を迎える

精神障害者の自立を包括的に支援するプログラム「ACT」が、石川県内で初めて導入され、まもなく1年を迎える。金沢市を拠点に活動する「G-ACT」は、医師や看護師に加え、自身も精神疾患の経験を持つピアサポーターがチームに参加している点が特徴で、地域での認知度を徐々に高めている。

米国発祥の支援モデル、地域での生活を目指す

ACTは米国で生まれた支援プログラムで、重い精神障害を持つ人が長期入院を避け、住み慣れた地域で生活できることを目標としている。医師、看護師、相談支援専門員などが職種の壁を越えてチームを組み、24時間態勢でサービスを提供する。G-ACTを運営するのは、グループホーム事業などを手がける企業「GENESIS」で、看護師や相談支援専門員に加え、ピアサポーターと就労支援員が参加し、多角的な支援体制を構築している。

ピアサポーターの役割、経験を生かした寄り添い型支援

チームのピアサポーターとして活動する中野喜文さん(42)は、不安障害やうつ病と闘ってきた経験を持つ。中野さんは「利用者と同じ目線に立てることで、彼らのニーズや悩みを整理し、適切な支援につなげることができる」と語る。GENESIS代表の別宗利哉さん(44)は中野さんについて、「専門職と利用者の間を取り持つ重要な存在」と評価し、精神障害の当事者や家族が福祉サービスに関心を持ちにくいケースでも、中野さんの関わりがACT利用のきっかけになると強調する。

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全国でのACTの現状と課題、地域連携の重要性

一般社団法人「コミュニティ・メンタルヘルス・アウトリーチ協会」によると、全国でACTの事業化に取り組むのは33か所。国内ではACTが制度化されていないため、運営費用は診療報酬や障害福祉サービス報酬を組み合わせるなど、各地で方針が異なる。同協会の梁田英麿共同代表は、都市部では利用者を抱え込み、地域との連携がうまくいかない事例があったと指摘。重い精神疾患の当事者が地域で生活するには福祉事業所などとの連携が不可欠で、「地域の事情に合わせ、ACTが果たす役割を明確にすることが重要だ」と述べた。

G-ACTは、多職種チームとピアサポーターの協力により、精神障害者の地域生活を支える新たなモデルとして、今後も活動を続けていく見込みだ。

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