ハンセン病回復者への偏見、今なお65.8%が「差別ある」と認識 厚労省調査
ハンセン病回復者への偏見65.8% 厚労省調査で根強い差別浮き彫り

戦後、新薬の普及によって治療可能な病気となったにもかかわらず、長年にわたり強制隔離が続けられたハンセン病。回復者らの粘り強い運動の結果、1996年4月1日に隔離の根拠となった「らい予防法」が廃止されました。しかし、偏見や差別を解消するための取り組みは、いまだ道半ばの状況が続いています。

回復者らの法廷闘争と国の謝罪

回復者らは1998年、隔離政策の誤りと国の責任を問うため、国を相手取って熊本地裁に提訴しました。2001年には、隔離政策を違憲とする画期的な判決を勝ち取り、国は公式に回復者らに対して謝罪を行いました。さらに2019年には、結婚が破談になるなど家族が受けた被害を訴えた家族訴訟でも勝訴し、回復者とその家族の権利が認められる流れが強まっています。

法整備と啓発事業の進展

これらの法廷闘争を経て、回復者への補償金支給などを定めた「ハンセン病補償法」(2001年)や、名誉回復や生活支援を推進する「ハンセン病問題解決促進法」(2009年)などが整備されました。また、正しい理解を促進するための啓発事業も積極的に行われ、社会全体の意識改革が図られてきました。

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最新調査で浮き彫りになった根強い差別

しかし、厚生労働省が2024年に実施した最新の国民意識調査では、依然として厳しい現実が示されました。「世の中に、回復者やその家族に対する偏見や差別があると思う」との回答が65.8%に上り、過半数の人々が差別の存在を認識していることが明らかになりました。さらに、身体的接触や回復者家族との結婚に抵抗を示す人も2割弱に達し、具体的な行動レベルでの偏見が根強く残っている実態が浮き彫りとなったのです。

今後の課題と展望

この調査結果は、法整備や啓発活動が進んでも、社会の深層に潜む差別意識が簡単には払拭されないことを示しています。回復者やその家族が日常生活で直面する困難は、依然として少なくありません。偏見解消に向けた継続的な教育や対話の重要性が、改めて強調される形となりました。今後も、国や自治体、市民団体が連携し、包括的な取り組みを強化していくことが求められています。

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