共同親権制度が4月から導入 離婚後も父母双方が親権を共有可能に
共同親権制度4月導入 離婚後も父母双方が親権共有可能 (29.03.2026)

共同親権制度が4月から本格始動 明治民法以来の大転換

改正民法が4月1日に施行され、離婚後も父母の双方が親権を持つ「共同親権」が可能になります。これは1898年施行の明治民法で婚姻制度が定められて以来、初めての大きな制度変更であり、離婚後の子どもの養育に関するルールが根本から見直されることになります。

父母の選択肢が拡大 既存の離婚家庭にも適用可能

新制度では、離婚する父母が話し合い、共同親権か単独親権かを選択できるようになります。現行法では離婚後は父母のどちらか一方しか親権を持てませんでしたが、この制限が撤廃されます。さらに、すでに離婚して単独親権になっている場合でも、家庭裁判所に変更を申し立てることが可能です。

ただし、DV(家庭内暴力)や虐待が存在する場合、またはその恐れがある場合は、共同親権を認めないことが法律で明確に定められています。子どもの心身に害悪を及ぼす危険性がある状況では、必ず単独親権としなければなりません。また、養育費の支払いを正当な理由なく長期間怠っていた場合も、共同親権への変更が認められない可能性があります。

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共同親権下の意思決定プロセス

共同親権が選択された場合、転居や進学先の決定など、子どもに重大な影響を与える事柄については、父母が話し合って共同で決める必要があります。一方で、アルバイトの許可などの「日常の行為」や、緊急手術が必要な場合などの「急迫の事情」がある時は、一方の親だけで方針を決定することが認められます。

離婚時に親権をめぐって父母の意見が対立した場合は、家庭裁判所が子どもの利益の観点から、共同親権か単独親権かを決定します。改正法は、結婚が続いているかどうかにかかわらず、父母は「子の利益」のために、互いに人格を尊重し協力しなければならないと明記しています。

法定養育費制度の新設と回収強化

共同親権の導入に合わせて、新たな「法定養育費」制度も始まります。離婚時に養育費の取り決めをしていなくても、別居している親に対して子ども1人につき月額2万円を請求できる制度で、4月以降に離婚した人が対象となります。現行法では、父母の取り決めや家庭裁判所の手続きを経なければ養育費を請求できませんでしたが、この障壁が緩和されます。

さらに、養育費の不払いがあった場合、他の債権より優先的に回収できる先取特権の付与も開始されます。現在は裁判所に差し押さえを申し立てる際、公正証書などが必要でしたが、父母の合意を記した私文書でも手続きが可能になります。これは養育費の確実な回収を目指す重要な措置です。

懸念される課題と今後の展開

一方で、家庭裁判所がDVなどの危険を適切に見抜ける体制が整っているかどうかについては、依然として懸念する声が消えていません。子どもの安全を最優先にしながら、父母双方の関与を促進するという制度のバランスが問われることになります。

この制度改正は、子どもの最善の利益を実現することを目的としており、海外では既に共同親権が一般的な国も少なくありません。日本社会における家族の在り方や離婚後の子育て支援のあり方が、新たな段階に入ることになります。

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