消費減税の2026年度実現に暗雲 レジ改修に1年必要と事業者が指摘
消費税減税や給付付き税額控除を協議する超党派の「社会保障国民会議」の実務者会議が8日、国会内で開催されました。会議では、税率変更に伴うレジシステム改修を担う事業者からの聞き取り結果が報告され、準備作業に「1年程度を要する」との意見が明らかになりました。
高市首相の公約実現に技術的ハードル
高市早苗首相は、飲食料品の消費税率を2年間限定でゼロにする方針を掲げ、2026年度内の開始に意欲を示してきました。しかし、今回の事業者からの指摘により、この目標の実現は困難とみられる状況です。
聞き取りには、レジ改修を手がける5社の担当者が参加しました。スーパーマーケットやコンビニエンスストアなど大手チェーン店の場合、受発注や会計管理など複数のシステムがレジと連携しているため、作業に膨大な時間がかかることが説明されました。
システムエンジニア不足も深刻な課題
さらに、システムエンジニアの人手不足も大きな課題として浮上しています。政府が何らかの支援策を講じたとしても、「大きく改善することは困難だ」との声が事業者側から上がりました。この技術的・人的制約が、消費減税の迅速な実施を阻む要因となっています。
会議終了後、議長を務める自民党の小野寺五典税制調査会長が記者団に状況を明らかにしました。自民党は2月の衆院選公約で、飲食料品の消費税率ゼロについて「実現に向けた検討を加速」と明記していました。
首相の公約と現実のギャップ
首相は1月26日の党首討論会で「26年度内を目指す」と具体的な時期に言及していましたが、その後は明確な日程に触れていません。今回の事業者からの報告が、その背景にある可能性が指摘されています。
消費税減税は、家計負担の軽減と経済活性化を目的とした重要な政策課題です。しかし、その実現には、単なる政治的意思だけでなく、技術インフラの整備と専門人材の確保という現実的な課題の解決が不可欠であることが、今回の会議で改めて浮き彫りになりました。
今後の政府与党の対応が注目されますが、2026年度内の実現に向けては、レジシステム改修の長期化と人材不足という二重の壁が立ちはだかっている状況です。



