労災保険法改正案が2日、衆院本会議で賛成多数により可決、衆院を通過した。この改正案は、労災で亡くなった人の配偶者らが受け取る遺族補償年金支給に関する年齢要件を撤廃し、男女格差の解消を図ることが柱の一つだ。
遺族年金の男女格差解消
厚生労働省によると、現行制度では、夫を亡くした妻は年齢に関係なく遺族補償年金を受給できるが、夫は妻の死亡時点で原則55歳以上でなければ受け取れない。これは、夫と死別した女性による生計維持は困難との考えが背景にあった。しかし、共働き世帯の増加などを踏まえ、今回の改正でこの年齢要件が撤廃される。
その他の改正内容
改正案には、小規模な農林水産業の事業主に労災保険が強制適用されることも盛り込まれた。これまで任意適用だった小規模事業所も対象となり、労働者の保護が強化される。また、脳や心臓など一部の疾患における労災認定の時効が延長される。これにより、長期間経過後に発症する疾患についても、労災申請が可能となる。
改正案は今後、参院で審議され、成立すれば2026年度からの施行が予定されている。政府は、男女格差の是正と労働災害への対応強化を図る方針だ。



