立憲民主党東京都連の会長選をめぐり、選挙の中立性に疑問が生じている。蓮舫参院議員との一騎打ちを制し、川名雄児武蔵野市議が新会長に選出されたが、選挙期間中、中立であるべき都連事務局の幹部職員が特定候補への投票を呼びかけていた疑惑が浮上した。さらに、投票権を持つ代議員が登録締め切り後に差し替えられたとの訴えも出ている。
事務局職員による投票依頼の疑惑
東京新聞の取材によると、複数の地方議員が、選挙期間中に都連事務局の幹部職員から直接電話を受け、蓮舫氏に投票するよう求められたと証言した。この幹部職員は、前幹事長の手塚仁雄元衆院議員(現在は中道改革連合に所属)の秘書を長く務めた人物で、手塚氏と蓮舫氏は民主党時代から野田佳彦元首相を中心とするグループ「花斉会」で盟友関係にある。都連事務局は会長選の中立的な運営を担う立場であり、特定候補への投票呼びかけが事実なら、選挙の公正性への疑念は避けられない。
どちらの推薦人にもなっていない都議の一人は、「都連の職員が特定の候補者の選挙活動を行うことは、あってはならない」と指摘した。
代議員の差し替え問題
川名氏の推薦人を務めた中村隆宏墨田区議は、東京14区総支部の代議員1人が、登録申請締め切り後に別の総支部の党員に差し替えられたと訴えた。14区総支部のメンバーで蓮舫氏の推薦人だった江戸川区議からは、「幹部職員から問題ないとの見解が示されたことを踏まえ、党員の総支部間異動と代議員交代を進めた」との説明があったという。中村氏は5月14日、選挙の公平性・中立性、代議員の権利保護の観点から重大な問題があるとして、会長選選管に検証を申し入れた。
党内からも批判の声
会長選が行われた都連大会では、三雲崇正都議が幹部職員による選挙介入疑惑を「党内民主主義を傷つける行為だ」と厳しく指摘した。三雲氏は、「立憲主義、民主主義を掲げる政党の内部で、民主主義の基盤である選挙がゆがめられているなら、その理念自体にも疑問符がつく」と述べ、代議員の差し替え問題も追及した。塩村文夏選挙管理委員長は、差し替え後の代議員が既に不在者投票を済ませていたため対応できなかったと陳謝し、開票作業には当該幹部職員を関与させないことを確認した。
川名新会長は記者団に対し、「弁護士も含めて、実際に何が起きたのか必ず調査する。事実関係を調べた上で、二度と発生しないようにしなければならない。公平性を保つことは、政党として必ずやらなければならないことだ」と述べ、調査の必要性を強調した。
15日の会長選では、都連所属の国会議員4人、地方議員141人、総支部の代議員68人の計214票を争い、川名氏が124票、蓮舫氏が81票を獲得した(9人は欠席)。



