ホルムズ海峡の事実上の封鎖により供給不安が続く原油について、高市早苗首相は12日、代替調達先の拡大によって、5月は前年の輸入実績の約6割、6月は7割以上を確保できる見通しが立ったと明らかにした。首相は首相官邸で開かれた関係閣僚会議に出席し、この見通しを示した。
中東依存からの脱却
中東情勢が緊迫化する以前、日本は原油輸入の約9割を中東に依存していた。しかし、今回の事態を受け、政府は調達先の多角化を急いでいる。首相は今後、中東や米国に加え、中央アジアやアフリカにも調達先を広げる方針を表明した。これにより、供給リスクの分散を図る狙いがある。
不足する塗料やシンナーへの対応
また、原油関連製品の中でも、塗料やシンナーの不足が指摘されていることについて、首相は「流通過程で目詰まりが発生することがある」と説明。この問題の解消に向け、関係閣僚に指示を出した。政府は、供給網の円滑化を図り、産業への影響を最小限に抑える方針だ。
今後の課題と展望
原油の安定調達は、経済活動の基盤を支える重要な課題である。政府は引き続き、代替調達先の開拓や流通改善に取り組むとともに、中東情勢の動向を注視していく。今回の首相の発言は、国民に一定の安心感を与えるものとなったが、完全な安定にはなお時間がかかるとみられる。



