神奈川県横浜市が物価高対策として19歳以上の市民に1人5千円相当を給付する「ヨコハマ生活応援クーポン」をめぐり、市が全18区役所に設置した相談ブースで高齢者らによる混雑が目立っている。申し込みを案内はがきの二次元コードからの電子申請に限定したことが主な原因だ。申請期限は7月末まで。市は「今月中旬以降の来庁を検討してほしい」と呼びかけている。
相談ブースの混雑状況
連休明けの7日午後2時過ぎ、中区役所のロビーに設けられた相談ブースの待ち人数は38人に上り、大半を高齢者が占めた。スマートフォンは持っているが二次元コードの読み取り方が分からず来庁した一人暮らしの女性(85)は「2時間待つかもと聞き、並ぶ気も失せた。もっと簡単に、往復はがきか窓口給付にしてほしい」と不満を漏らし、そのまま帰宅した。
各区の相談ブースの混雑状況を案内する市のウェブサイトによると、8日午前中も50人以上が待っている区が複数あり、70人以上に達する区もあった。一方で待ち人数が0人の区も存在した。
市の対応と背景
市は4月下旬に案内はがきを発送。デジタルディバイド(情報格差)対策として電子クーポンだけでなく商品券も用意したが、申請は電子に限った。操作に不慣れな人向けに「顔が見える関係で説明を受けられる場を」と山中竹春市長が述べ、端末を準備してスタッフが申請を手伝うブースを全18区に開設したところ、初日の4月27日には計1200人以上が訪れた。
クーポンの原資は国の交付金で、総事業費は事務費と予備費16億5千万円を含め約179億円。給付対象は約325万人。市総務課によると、往復はがきなどを使用した場合、約190万世帯に送付し返送された情報を入力する作業が発生し、より多額の経費と時間がかかるという。担当者は「より早く、多くの人に届く形を検討した。5千円給付実現のため、事務費を抑える必要があった」と説明している。
出張相談会の開催
今月11日から7月3日までは、市内の郵便局計24局を週替わりで巡回する出張相談会を開催する。問い合わせは専用コールセンター(電話0570-045456)まで。



