政府が策定中の2026年版防衛白書の素案が15日、明らかになった。日本周辺における中国軍の動向について、特に太平洋側での活動が活発化しているとして警戒感を強めている。素案では、昨年6月に中国が空母2隻を初めて太平洋上に同時展開した事例を挙げ、戦闘機による自衛隊機への「特異な接近」があったと指摘。中国に対しては「総合的な国力と同盟国・同志国との連携で対応すべきもの」と位置付けた。
中国軍の活動拡大と懸念事項
素案は、昨年12月に沖縄本島南東で発生した中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射にも言及。中国が「透明性を欠いたまま、継続的に高い水準で国防費を増加」させていると非難した。また、中国は台湾周辺の海空域で頻繁に軍事演習を実施し、常態的な活動の既成事実化と実戦力の向上を図っていると分析。ロシアとの連携強化についても、中ロ爆撃機が東シナ海から四国沖の太平洋上にかけて共同飛行するなど協力を深めており、「重大な懸念」を示した。
北朝鮮の脅威評価
北朝鮮については、極めて速いスピードでミサイル開発を推進しているとして「従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威」だと指摘した。防衛白書は7月にも閣議に報告される見通しで、今後の安全保障政策の方向性を示す重要な文書となる。



