島根県美郷町、給食費の保護者負担を大幅に軽減へ
島根県美郷町は、2026年度から学校給食の保護者負担額を大幅に引き下げる方針を明らかにしました。小学校給食については、現行の1食当たり200円から40円へと大幅な減額を実施します。一方、中学校給食も1食当たり220円から180円に引き下げられる見込みです。
国の支援対象外の中学校にも独自助成
2026年4月からは、小学校給食に対して児童1人当たり月額5200円の国の支援が開始される予定です。しかし、この支援制度は中学校給食には適用されません。美郷町はこの制度上の不備を補うため、中学校給食に対しても独自の上乗せ助成を実施することを決定しました。
嘉戸隆町長は「小学校と中学校で保護者の負担に差があるのは、制度上不備があると考えています。国が中学生についても支援するまで、暫定的に町の助成を増やして保護者の負担軽減につなげたい」と述べ、子育て世帯への支援強化に意欲を示しました。
地元食材を活用した多彩な給食メニュー
美郷町の学校給食は、地元食材をふんだんに使用していることが特徴です。町内で駆除されたイノシシと鹿肉を活用した「猪鹿蝶(いのしかちょう)給食」や、30年以上交流を続けるインドネシア・バリ島マス村にちなんだ「バリ給食」など、ユニークで多様なメニューを提供しています。
これらの取り組みは、単に食育を推進するだけでなく、地域の食文化や国際交流にも貢献しています。町は長年にわたり、給食費助成を通じて子育て世帯の経済的負担軽減に取り組んできました。
物価高の中でも給食の質を維持
現在の物価高騰が進む状況下においても、美郷町は給食の質を維持することを重視しています。そのため、国の支援を受けながらも、町独自の助成を継続し、保護者には1食あたり40円の負担を求める方針です。
町はこの給食費助成に関連する事業費として1410万円を計上し、2026年度一般会計当初予算案として開会中の町議会定例会に提出しています。この予算案が可決されれば、2026年度から新たな給食費負担軽減策が本格的にスタートすることになります。
美郷町の取り組みは、地方自治体が独自の判断で子育て支援を強化する好事例として注目されています。特に、国の制度がカバーしていない部分を補完する形で中学校給食にも助成を拡大した点は、他の自治体にも参考になる可能性があります。



