首相、ホルムズ海峡への自衛隊派遣に「停戦確立」を条件に慎重な姿勢
高市早苗首相は3月18日の参議院予算委員会において、ホルムズ海峡の事実上の封鎖問題に関連して、防衛省設置法に基づく情報収集目的での自衛隊艦船派遣について、極めて慎重な考えを示しました。首相は、現在も続く攻撃の応酬という状況を踏まえ、明確な条件を提示しました。
「停戦がしっかり確立していることが条件」と明言
首相は委員会での答弁で、「停戦がしっかり確立していることが条件だ」と断言し、さらに「完全に停戦合意が履行された後、考える」と述べました。この発言は、中東地域の緊張が高まる中、自衛隊の派遣には厳格な前提が必要であるとの立場を鮮明にしたものです。
日本は2019年12月、米国とイランの関係が緊迫した際、同様の防衛省設置法を根拠として海上自衛隊の中東派遣を決定し、現在もその活動を継続しています。ただし、現在の活動海域はオマーン湾などの公海に限定されており、ホルムズ海峡は含まれていません。
過去の派遣事例を踏まえつつ、新たな派遣には条件付き
首相は、過去の派遣事例と同様の形であれば、停戦を前提として「貢献できることが皆無だとは言わない」と指摘しました。これは、条件が整えば一定の役割を果たし得る可能性を示唆する一方で、現状ではリスクが高いとの判断を反映しています。
また、米国からの派遣要請は現時点でないことを重ねて説明し、「自衛隊の派遣は何ら決まってない」と強調しました。さらに、19日に会談を予定しているトランプ米大統領に対しては、「日本の法律に従ってできることはできるが、できないことはできないとしっかり伝える」と語り、日本の法的枠組みを尊重するよう求める姿勢を明らかにしました。
首相は「米国も日本の法律は承知のはずだ」とも述べ、国際的な協力においては国内法の制約を無視できないことを改めて認識させました。この発言は、安全保障政策における日本の独自性と慎重さを浮き彫りにするものとなっています。



