排外主義を再考するオンラインシンポ 共生社会実現への道筋探る
排外主義再考シンポ 共生社会への道筋探る

排外主義の現状と課題を多角的に検証 オンラインシンポジウム開催へ

欧米諸国で移民や難民を排斥する動きが顕在化し、日本国内でも「外国人優遇」をめぐる誤った情報や排外的な言動が拡散される状況を背景に、排外主義の実態とその背景を探るシンポジウム「いま、『排外主義』を考える」が、2月21日午後1時30分からオンライン形式で開催されることになりました。このイベントは日本学術会議が主催する公開シンポジウムであり、研究者や実務家が集い、現代社会が直面する排外主義の問題を深く掘り下げ、すべての人々が共に生きる社会の実現に向けた具体的なヒントを模索します。参加は無料で、定員は1000名、事前申し込みが必要です。

第1部:排外主義の理論的・法的考察

シンポジウムの第1部「『排外主義』を考える」では、まず東京大学の高谷幸准教授が「現代日本における排外主義」と題して講演を行います。高谷准教授は、日本社会に根ざす排外的な傾向やその社会的要因について、最新の研究成果に基づいて分析を加える予定です。続いて、明治大学の江島晶子教授が「『排外主義』と憲法・国際人権法・人権法」について講演し、排外主義が法制度や人権保障に与える影響を国際的な視点から考察します。

さらに、このセッションでは「ヨーロッパの排外主義」や「公人による人種差別の助長・扇動行為」をテーマとした報告も行われ、国内外の事例を比較しながら、排外主義がどのように形成され、広がっていくのかを多角的に検証します。これらの講演と報告を通じて、排外主義の複雑な構造と、それが社会にもたらす課題についての理解を深めることが期待されています。

第2部:現場からの実践的アプローチと展望

第2部「現場からの共生への展望」では、多文化共生社会の実現に向けた具体的な取り組みに焦点が当てられます。まず、「多文化共生社会における自主夜間中学の意義」についての報告が行われ、教育現場における包摂的な取り組みの重要性が議論されます。次に、「難民・外国人労働者支援の現場から見えるもの」と題した報告では、実際に支援活動に携わる関係者から、現場で直面する課題や成功事例が共有され、支援の在り方についての洞察が得られるでしょう。

また、「地方自治体における多文化共生施策」をテーマにした報告では、地域レベルでの政策実践が紹介され、自治体がどのように多様性を受け入れ、共生を推進しているのかが明らかにされます。これらの報告に続いて、全体討論が実施され、参加者と登壇者が意見を交わし、排外主義を克服し、持続可能な共生社会を築くための具体的な道筋を探ります。シンポジウムは午後4時まで続き、活発な議論が展開される見込みです。

このイベントは、排外主義が世界的に高まる中、日本社会が多文化共生に向けてどのようなステップを踏むべきかを考える貴重な機会を提供します。研究者や実務家、一般市民が一堂に会し、知識と経験を共有することで、より包括的で公正な社会の実現に向けた一助となることが期待されています。参加申し込みは2月19日まで先着順で受け付けられており、関心のある方は早めの登録が推奨されます。