元ボクシング王者タイソン氏、ケネディ厚生長官の政策広告に起用 スーパーボウルCMで野菜をかじり注目集める
米国のロバート・ケネディ・ジュニア厚生長官が、自身の政策を宣伝する広告塔として、ボクシングの元ヘビー級世界王者マイク・タイソン氏(59歳)を起用し、大きな注目を集めています。ワクチン懐疑派として知られるケネディ氏は、非科学的な政策を打ち出して反発を招いてきましたが、知名度の高いタイソン氏を利用することでイメージ刷新を図ろうとしているとみられます。
スーパーボウル中継で流れたCMが大きな反響
ケネディ氏は今年1月、「米国を再び健康に」というスローガンの下、自然食品を推奨する指針をまとめました。その旗振り役として据えられたのが、スナック菓子などの「超加工食品」に依存した食事をやめ、栄光に輝いたタイソン氏です。この取り組みは、平均視聴率39.4%に達した8日のナショナル・フットボールリーグ(NFL)の王座決定戦・スーパーボウルのテレビ中継で、タイソン氏が生野菜や果物をかじってケネディ氏の政策をアピールするCMが流れ、大きな反響を呼びました。
保健福祉省で共同イベントを開催
さらに11日には、米保健福祉省で「リアルフード(本物の食品)を食べよう」と題した催しが開催され、ケネディ氏とタイソン氏がそろって登壇しました。このイベントは、自然食品の重要性を訴えることを目的としており、両者の連携を強く印象付けるものとなりました。
ケネディ氏の政策をめぐる批判と課題
ケネディ氏は昨年、米疾病対策センター(CDC)のワクチン諮問委員会の全委員を解任するなど、一連の行動で批判を浴びてきました。イメージ向上に躍起になっていますが、この自然食品推奨政策については、農業界のロビー活動を受けたものとの指摘もあります。また、安価な加工食品に頼らざるを得ない家庭が多い現実を踏まえ、米紙ニューヨーク・タイムズは「加工食品を口にしないのは現実的ではない」と批判的に報じており、政策の実現性に疑問を投げかけています。
ケネディ厚生長官は、タイソン氏のような著名人を起用することで、自身の政策への関心を高め、世論の支持を得ようとしているようです。しかし、ワクチン懐疑派としての過去の行動や、政策の実用性に関する懸念は根強く、今後の展開が注目されます。