奄美市職員が副食費35万円を自費で立て替え、減給処分に
鹿児島県奄美市は2月13日、不適切な事務処理手続きを行ったとして、笠利総合支所に勤務する40歳代の男性係長に対して、減給10分の1(1か月)の懲戒処分を科したことを正式に発表しました。この処分は2月12日付で行われ、市の内部監査によって明らかになった問題に対応する形となりました。
体調不良が原因で伝票処理が滞る
発表によりますと、男性係長は2024年3月から2025年3月までの期間、非課税世帯を対象とした公立幼稚園の副食費援助事業に携わっていました。この事業では、公費から支出されるべき副食費として、合計35万1839円が必要とされていました。
しかし、係長は体調不良を理由に伝票処理を適切に行うことができず、園側に対して自費で立て替え払いを続けていたのです。この間、公的な手続きが完全に停滞してしまい、本来ならば速やかに処理されるべき業務が放置される事態に陥りました。
決算審査で「0円」支出が発覚
問題が表面化したのは、2024年度の決算審査の過程でした。監査担当者が支出額を確認したところ、副食費援助事業に関する項目が「0円」と記録されていることに気付いたのです。この不自然な数値がきっかけとなり、内部調査が開始され、係長の私費立て替えの実態が明らかになりました。
市の関係者は「職員の健康状態に配慮しつつも、公金の適正な管理は不可欠です。今回の事例は、事務手続きの重要性を改めて認識させるものとなりました」とコメントしています。
市が補正予算で返還手続きを計画
奄美市は現在、2025年度の補正予算案にこの副食費35万1839円を計上することを検討中です。予算が成立次第、係長に対して立て替え分の全額を返還する手続きを進める方針です。これにより、公費と私費の区分が明確にされ、財政上の不整合が解消される見込みです。
今回の処分は、地方自治体における内部統制の在り方に一石を投じる事例となりました。市では再発防止策として、職員の事務処理能力の向上と健康管理の両面からの支援を強化していくことを表明しています。