主要産油国で構成されるOPECプラスの有志7カ国は5月3日、オンライン会合を開催し、6月に日量18万8千バレルの原油増産を決定した。これは世界の石油需要の約0.2%に相当する規模である。今回の会合は、アラブ首長国連邦(UAE)がOPECを離脱した後、初めてのものであったが、参加国は結束を維持した。
増産幅は従来と同水準
今回の引き上げ幅は、離脱したUAEの割り当て分を除くと、4月に決定した5月の増加幅(日量20万6千バレル)と同水準である。7カ国は会合後の声明で「各国は市場動向を継続的に注視・評価する」と述べ、UAE離脱については言及しなかった。
供給制約が増産を困難に
しかし、世界の石油供給量の約2割が通過するホルムズ海峡がイランによって事実上封鎖されており、7カ国のうちサウジアラビア、イラク、クウェートは減産を余儀なくされている。また、OPEC非加盟の有志国であるロシアも、ウクライナによるドローン攻撃で生産設備に被害が出ている。
このため、増産決定は3カ月連続となるが、あくまで計画上の意味合いが強い。ロイター通信は中東の石油関係筋の話として、「増産は主に象徴的なものにとどまり、ホルムズ海峡の通航が再開されても、供給の正常化には数週間から数カ月かかる」との見方を伝えている。
原油価格は高止まりしており、市場では中東情勢の緊迫化が引き続き価格を押し上げる要因となっている。



