小樽でホテル建設ラッシュ、観光客回復で需要増 6件の計画進む
小樽でホテル建設ラッシュ、観光客回復で需要増 6件の計画進む

北海道小樽市でホテルの建設や計画が相次いでいる。昨年は「小樽グランベルホテル」がオープンし、現在も大手ホテルチェーンを含め少なくとも6件の計画が進んでいる。ここ数年は市内を訪れる観光客が順調に回復し、2025年度は初めて宿泊客数が100万人を突破。さらなる需要が見込めると、ホテル業界は小樽に熱い視線を注いでいる。

大手チェーンも続々進出

9月上旬に開業予定の「ホテルライトハウス小樽」(14室)は、市内中心部にあるアーケード商店街「サンモール一番街」で建設が進められている。創業120年の歴史があった「新海金物店」の跡地で、地元のビル管理大手「協和総合管理」の関連会社「山商」が運営を担う。木造2階建てで、外観は歴史を感じさせる石目調のタイル張り。旧店舗の裏にあった石造倉庫は残して、1棟貸しとして活用する。同社は「この街の観光を力強く後押しするとともに、商店街に人の流れを取り戻す」と意気込む。

JR小樽駅前の一等地で建設中なのは、14階建ての「東横INN小樽駅前(仮称)」だ。客室数は中心街では最多の244室で、来春のオープンを予定する。小樽進出は初めてで、運営会社は「インバウンド(訪日外国人)の利用などを期待している」と話す。

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このほか、大和ハウス工業北海道支店も色内地区に5階建てのホテルを4月に着工し、27年秋頃の開業を目指す。大手ホテルチェーン「ルートイン」も、銭函地区と色内地区にそれぞれ240室、123室のホテルを計画しており、地元の不動産業「日本信達」も、ドイツの「TUIホテルズアンドリゾーツ」と連携し、ホテル建設の計画を練っている。

4年で倍増、観光インフラも刷新

市内では近年、宿泊施設が充実し、この4年間で施設数は倍増、収容できる客数は約2000人増えた。市内の宿泊施設は今年3月末現在で、ホテル・旅館が53、民宿などが195、民泊が173の計421か所。客室数は民泊を除き計3413室、収容できる客数は計9837人に上る。計画中のホテルも含めると、今後数年でさらに600室以上増える見通しだ。

市内では近年、小樽港の第3号ふ頭が整備されて、大型クルーズ船が市街地直近に着岸できるようになったほか、観光拠点となる「小樽国際インフォメーションセンター」や小樽港観光船ターミナルも開業。小樽の観光インフラは加速度的に刷新されている。

市が23~24年度に行った観光客動態調査では、年間の観光総消費額は1062億円に達しており、今後さらなる地域経済の活性化が期待される。

迫俊哉市長は「札幌を起点とした観光から、小樽を起点とした後志観光の展開を目指したい」とし、今年度から導入された宿泊税などを活用し、オーバーツーリズム対策にも万全を期す考えだ。

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