米農務省は6日までに、家畜の傷口などに寄生する害虫ラセンウジバエが南部テキサス州の農場2カ所で確認されたと発表した。米国は1960年代に根絶宣言を出していたが、今回の確認で再発生が明らかになった。被害が拡大し牛肉の生産が減少すれば、米国から多くの牛肉を輸入する日本でも価格に影響する恐れがある。
ラセンウジバエの特徴と被害
ラセンウジバエは牛や羊などの家畜の傷口に卵を産み付け、かえった幼虫が生きた組織を食べて家畜を傷つける。重篤な場合は家畜の死亡につながる恐れもある。2024年にメキシコ南部で確認されて以来、当局が警戒を強めていた。
確認された農場の状況
農務省によると、メキシコ国境から数十キロ離れたテキサス州の農場で今月3日、生後3週間の子牛でラセンウジバエが確認された。さらに、約9キロ離れた別の農場でも5日、生後1カ月の子牛で確認された。
経済的影響と対策
ロイター通信によると、被害が拡大すれば同州の畜産業に18億ドル(約2900億円)の経済損失を与える可能性がある。ロリンズ農務長官は「迅速かつ強力に対応していく」と強調した。米国はラセンウジバエ対策としてメキシコからの生きた牛の輸入を停止しており、放射線を当てて不妊にした雄のハエを野に放って増殖を抑える措置も取っている。
日本は米国から大量の牛肉を輸入しており、今回の害虫発生が長引けば牛肉価格の上昇につながる可能性がある。今後の動向が注目される。



