ファンケル、2035年までに売上収益2000億円の野心的目標を設定
キリンホールディングス傘下の化粧品大手ファンケルは3月9日、2035年をターゲットとした長期経営構想を正式に発表しました。同社はこの構想の中で、売上高に相当する売上収益を2035年までに2000億円に引き上げるという具体的な数値目標を掲げています。これは2025年の実績である1126億円と比較すると、約2倍の規模に相当する野心的な計画です。
海外市場への積極的な展開で成長を加速
ファンケルの成長戦略の柱の一つは、海外市場への本格的な進出です。特に中国市場を重要な起点として位置づけ、電子商取引(EC)サイトでの販売強化を通じたブランド展開を推進します。さらに、親会社であるキリングループが持つ広範な販路ネットワークを最大限に活用し、アジアを中心とした成長市場への新規参入を積極的に図っていく方針です。
これらの戦略的な取り組みにより、ファンケルは海外売上比率を2025年時点の水準から倍増させて2割以上に高めることを計画しています。これはグローバル市場における同社の存在感を大きく拡大することを意味します。
国内市場ではAI技術を駆使した顧客体験の向上
国内市場においては、顧客との接点を拡大し、新規顧客の獲得を目指すための革新的なサービスが開始されました。3月9日から全国約150の直営店で導入されたのは、顧客の肌表面の角層を採取し、独自開発のAI(人工知能)技術で詳細に解析するカウンセリングサービスです。
このサービスでは、専門スタッフがAIによる解析結果に基づいて、個々の顧客に最適な肌の手入れ方法や製品選択について丁寧に助言を行います。これにより、店頭での顧客体験価値を大幅に向上させ、リピーターの増加と新規顧客の開拓を同時に進める狙いがあります。
社長「選ばれ続けるブランド力を強化」
東京都内で開催された記者説明会において、ファンケルの三橋英記社長は今後の経営方針について次のように語りました。「競争が激化する化粧品市場において、今後も消費者に選ばれ続ける企業であり続けるためには、ブランド力を一層強化していくことが不可欠です。今回発表した長期構想は、そのための具体的なロードマップを示すものです」
同社は、海外と国内の両市場で戦略的に事業を展開することで、持続可能な成長を実現し、2035年の売上収益2000億円という目標の達成を目指していくとしています。



