九州経済連合会が半導体産業を軸に地域活性化を推進、1000社加盟で7つの重点プロジェクトを展開
農業や観光業が特色の九州経済に、半導体産業の集積という新たなチャンスが到来している。こうした中、地場企業約1000社が加盟する経済団体の九州経済連合会(福岡市)は、九州から日本の経済を牽引しようと、新たな取り組みを活発化させている。池辺和弘会長(九州電力会長)に展望や今後の課題を聞いた。
官民一体の広域連携構想「QXプロジェクト」で7つの重点取り組み
九州経済連合会は、官民一体となって地域の発展戦略に取り組むため、九州地方知事会と「九州地域戦略会議」を設置している。会議で策定した広域連携構想「QXプロジェクト」では、半導体産業の誘致やベンチャー企業の支援、食の輸出促進といった七つの重点的な取り組みを進めている。
中心になるのは半導体産業だ。製造で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が熊本に進出し、製造装置の東京エレクトロンが拠点を置き、半導体を使う自動車メーカーやソニーグループの工場もある。しかし、設計の分野だけは弱く、強化が必要だと指摘されている。
大学などの教育機関との連携も含め、九州の中にいれば、半導体産業のエコシステム(生態系)の一員になれる、という地域を目指す取り組みが進められている。
農業や観光業の強みを活かしつつ、持続可能な発展を目指す
池辺会長は、「私は田舎の出身でもあるので、農林水産業に関心を持っている」と語る。農業産出額では全国でも大きなシェアがあるのがこの地域の強みだが、農家の減少でこのままでは持続できないという課題もある。
観光業についても、訪日客をアジア圏だけでなく欧米からも呼び込みたいという展望を示している。九州経済連合会は、伝統的な産業と新たな半導体産業を組み合わせ、地域全体の持続可能な発展を目指している。
1000社の地場企業が加盟、九州経済の未来を牽引
九州経済連合会に加盟する約1000社の地場企業は、半導体産業を中心としたプロジェクトに積極的に参加している。これにより、九州地域は単なる農業や観光の拠点から、日本の経済を牽引する重要な産業ハブへと変貌を遂げつつある。
今後の課題としては、半導体設計分野の強化や、農林水産業の持続可能な発展、観光客の多様化などが挙げられる。九州経済連合会は、これらの課題に官民一体で取り組み、九州から日本の経済を活性化させることを目指している。
