パナソニックホールディングス(HD)は今春、ベトナム市場で旧三洋電機のブランド「SANYO」を冠したエアコンの販売を開始した。アジア地域では根強い人気が続いており、約9年ぶりの復活となる。
低価格帯で差別化
新たな「SANYO」エアコンは機能を限定し価格を抑えた製品で、高価格帯の「パナソニック」ブランドとの差別化を図っている。主なターゲットは、親世代が「SANYO」を知る若年層で、3月下旬から販売が始まった。
ブランドの歴史
旧三洋電機は2011年にパナソニック(当時)の完全子会社となり、翌2012年には白物家電事業の一部が中国のハイアールに売却された。しかし、「SANYO」ブランドの使用権は2017年に失効していた。一方、パナソニックHDはインドネシアで井戸用ポンプに「SANYO」ブランドを継続使用している。
今後の展望
パナソニックHDの空調事業を担う子会社の片山栄一社長は、「顧客拡大の試みで、現状は好意的に受け入れられている。ベトナムでの実績を基に、他地域への展開も判断したい」と述べた。
今回の復活は、ベトナムでの「SANYO」に対する根強い信頼と、価格重視の市場ニーズに応える戦略だ。機能を絞ることでコストを抑え、パナソニックブランドとは異なる顧客層の獲得を目指す。



