ニコンが社長交代を発表 新体制で経営立て直しへ
カメラ大手のニコンは2月12日、大村泰弘専務(57歳)が2026年4月1日付で社長に昇格すると正式に発表しました。現社長の徳成旨亮氏(65歳)は代表権のある会長に就任することになります。今回の人事異動について同社は、「新しい経営体制で次期中期経営計画の推進を図るため」と説明しています。
業績悪化が背景 金属3Dプリンター事業などで苦戦
ニコンは近年、金属3Dプリンター事業を中心に業績が悪化しており、深刻な経営課題に直面しています。今月5日には、2026年3月期の純損益が850億円の赤字になるとの見通しを公表しました。これは同社にとって極めて厳しい数字であり、経営陣の刷新が急務となっていました。
新社長に就任する大村泰弘専務は、長年にわたりニコンの経営陣として活躍してきた人物です。彼の下で、同社は以下のような課題に取り組むことになります:
- 金属3Dプリンター事業の再構築と収益改善
- カメラ事業におけるミラーレス機への注力強化
- 半導体製造装置など成長分野への資源集中
- 850億円の赤字見通しからの早期脱却
代表権のある会長に徳成氏 継続的な経営関与を確保
徳成旨亮現社長は代表権のある会長に就任することで、引き続き経営に関与していく方針です。この人事配置は、経営の継続性を保ちつつ、新たな視点での改革を推進するという意図が込められていると見られます。
カメラ業界では、ソニーやキヤノンとの競争が激化する中、ニコンは一眼レフカメラの国内生産終了を決定するなど、事業構造の転換を進めています。今回の社長交代は、こうした業界環境の変化に対応し、経営体制を刷新して業績回復を目指す重要なステップと位置付けられています。
投資家や業界関係者は、新体制がどのように経営再建を実現していくかに注目しています。特に、850億円という巨額の赤字見通しをどう克服するかが最大の焦点となるでしょう。



