ミームコイン「無法地帯」化 高市首相名のSANAEトークン含め1日数万種作成の現状
ミームコイン無法地帯化 SANAEトークン含め1日数万種作成

ミームコインの「無法地帯」化が深刻 高市首相名のSANAEトークン含め1日数万種作成

高市早苗首相の名前を冠した「SANAEトークン(サナエトークン)」をはじめとするミームコインが急増し、暗号資産市場が「無法地帯」と化している現状が明らかになった。有名人やネット上の話題をモチーフにしたこれらのデジタル資産は、無登録の海外取引所を中心に流通しており、1日あたり数万種類もの新規コインが作成されているという。

遊びから投機へ ミームコインの二面性

ミームコインは、インターネット上で流行したキャラクターやジョーク、有名人などを題材にした暗号資産の一種だ。既存のプログラムを利用すれば個人でも簡単に発行でき、「デジタルギフト」として仲間内で贈り合う遊び感覚で始まった。しかし、著名人やインフルエンサーが言及することで価格が急騰するケースもあり、投機的な側面を強めている。

暗号資産交換所を運営するSBIVCトレードの北原弘司氏は「1日に多い時は数万種類のミームコインが作成されている一方で、99%は1年後には消滅すると言われている」と指摘する。まさに玉石混交の状態が続いているのだ。

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「SANAEトークン」の波紋と消えたコインたち

高市首相をモチーフにした「SANAEトークン」が話題となった3月初旬には、シンガポールの取引所アプリで検索すると数十種類もの関連コインが確認できた。しかし、現在ではその大半が消えており、一時的なブームの跡を残すだけとなっている。

首相経験者を題材にしたミームコインは他にも存在し、過去には石破茂氏岸田文雄氏をモチーフにしたコインも確認されている。これらはいずれも無登録の海外取引所で取引されており、国内の規制網をすり抜けている実態が浮き彫りになっている。

規制の空白地帯と二つの「抜け道」

日本国内では、ミームコインの発行自体に規制は存在しない。しかし、売買となると話は別だ。金融庁に登録した交換業者以外の取引は禁止されており、取引可能な銘柄も自主規制団体の審査を通過したものに限られている。現状、ミームコインはこの審査を通過しておらず、国内の登録取引所では取引できない仕組みだ。

それにもかかわらず、ミームコインが流通し続けている背景には、二つの「抜け道」が存在すると専門家は指摘する。具体的な内容は有料記事部分で詳述されているが、この規制の隙間を突いた取引が「無法地帯」状態を助長している実態がうかがえる。

国会審議への影響と今後の行方

こうしたミームコインをめぐる混乱は、現在国会で審議されている暗号資産規制の議論にも影響を与えそうだ。政府与党は暗号資産を金融商品として位置づける法改正を検討しており、投資家保護と市場成長の両立が焦点となっている。

ミームコインの急増は、規制の枠組みが現実の市場動向に追いついていないことを如実に示している。遊びと投機の境界線が曖昧なこれらのデジタル資産に対し、どのような規制アプローチが適切か、今後の議論が注目される。

高市首相自身はサナエトークンへの関与を否定するX投稿を行っているが、政治家の名前が無断で商業利用される事態は、肖像権やパブリシティ権など法的な問題もはらんでいる。ミームコインの「無法地帯」化は、単なる市場の混乱にとどまらず、より広範な社会的・法的課題を提起していると言えるだろう。

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