ホンダ、中国市場の苦境でガソリン車工場を一部休止へ
ホンダが、中国における一部のガソリン車工場を2024年6月から休止する方針を固めたことが明らかになった。中国市場での電気自動車(EV)メーカーの台頭により競争が激化し、販売が大幅に低迷していることが背景にある。収益改善を目指した措置で、同社の経営再建に向けた動きが本格化している。
広州ホンダ黄埔工場を休止 生産能力の2割に影響
関係者によると、休止対象となるのは広州汽車との合弁会社である広州ホンダの黄埔工場である。この工場は年間24万台のガソリン車生産能力を持ち、ホンダが中国で保有する合計120万台の生産能力のうち、ガソリン車部門では約2割を占める重要な拠点となっている。
ホンダは中国市場において、現地企業との合弁を通じて六つの完成車工場を展開しており、ガソリン車96万台、電気自動車24万台の生産体制を整えていた。しかし、市場環境の急変により、今回の休止措置に踏み切ることになった。
販売台数が6割減少 EVシフトの逆風が深刻化
中国市場では、地場EVメーカーの急速な台頭が進んでおり、ホンダは苦戦を強いられている。販売台数はピークだった2020年の約162万台から、2023年には約64万台へと約6割も減少。この急激な落ち込みが、工場休止の直接的な要因となった。
これまでにもホンダは生産能力の段階的縮小を進めてきたが、今回の措置はより踏み込んだ対応と言える。関係者によれば、さらに別の合弁工場の休止も検討されているという。
巨額赤字見通しで収益構造の見直しが急務
ホンダの2026年3月期決算(国際会計基準)では、純損益が最大6900億円の赤字になる見通しだ。前年度が8358億円の黒字であったことを考えると、経営環境の悪化が極めて深刻であることがわかる。
EVシフトの潮流が逆風となり、収益構造の抜本的な見直しが急務となっている。中国市場での戦略転換が、今後の業績回復の鍵を握ることになりそうだ。
中国自動車市場の構造変化が背景に
中国では、政府の強力なEV推進政策や国内メーカーの技術革新が相まって、市場構造が大きく変化している。従来のガソリン車中心の事業モデルでは、競争力を維持することが難しくなっている状況だ。
ホンダはこれまで、中国市場で堅調な販売実績を誇ってきたが、近年の環境変化に対応しきれていない面が浮き彫りになった形である。今後の対応如何では、さらなる事業再編も視野に入れざるを得ない状況と言える。



