静岡銀行と名古屋銀行が経営統合へ 2028年4月に実施決定
静岡銀行を傘下に持つしずおかフィナンシャルグループ(FG)と、愛知県を地盤とする名古屋銀行が、2028年4月に経営統合することで基本合意した。両行は27日、東京都内で記者会見を開き、統合の詳細を明らかにした。
日銀利上げによる競争激化が背景
経営統合の背景には、日本銀行の利上げ政策によって金融機関間の競争が激化することが見込まれる状況がある。しずおかFGの柴田久社長は「資産規模が収益に直結し、コストメリットを享受するためには、一定の資産規模が必要になる」と説明。名古屋銀行の藤原一朗頭取も「今後のことを考えて一歩前に進むべき時期だと考えた」と述べ、資本面での連携強化の必要性を強調した。
両行は2022年4月から業務提携を結び、互いの取引先への経営支援や顧客紹介などに取り組んできた。しかし、業務提携という緩やかな協力体制では、顧客情報の取り扱いなどで解決が難しい面があったという。柴田社長は「経営統合という形でさらに一段階進むことで、これまでできなかった取引先支援が推進できる」と語った。
総資産22兆円で地銀トップ5規模に
経営統合が実現すると、両行の総資産は連結で約22兆円となり、地方銀行として全国トップ5に入る規模となる。両行が地盤とする静岡県と愛知県は、いずれも自動車産業をはじめとする製造業が集積する地域であり、統合による相乗効果が期待されている。
記者会見には、しずおかFGの柴田久社長、静岡銀行の八木稔頭取、名古屋銀行の藤原一朗頭取が出席。統合に向けた基本合意書に署名した後、記念撮影に応じる場面もあった。
金融再編の動きが加速
この発表は、地方銀行を中心とした金融再編の動きが加速していることを示す事例となった。近年、第四北越銀行と群馬銀行の統合、千葉銀行と千葉興業銀行の統合など、規模拡大を目指す地銀の動きが相次いでいる。日銀の金融政策転換を契機に、より効率的な経営体制を構築するため、資本提携や統合を選択する金融機関が増える可能性が高い。
両行は今後、統合に向けた具体的なスケジュールや組織体制、ブランド戦略などを詰めていく方針だ。地域経済の中核を担う金融機関として、統合後の新体制がどのようなサービスを提供していくか、注目が集まっている。



